今日は空模様が怪しかったのでバスで鳴尾の図書館へ行きました。
近くの図書館は分室なので、図書館というより図書室という感じ。
小説はともかく、自然科学関係や歴史、人文関係の本は少なく、
読みたい本がなくなってきました。
自然科学系を1冊、歴史系を3冊、小説を1冊借りてきました。
読むのが楽しみだけど、その前にたまった記事をアップします。
「危険なビーナス」(東野圭吾 著)を読みました。
ちょうど今、妻夫木聡と吉高由里子でドラマが放送されています。
そのキャスティングを知った後なので、やっぱりその2人で
当て読みしてしまいました。
動物病院で獣医師として働く伯朗(はくろう)は、異父弟の明人(あきと)
が行方不明になったと、明人の妻 楓(かえで)から連絡を受ける。
楓と会った伯朗は、楓と共に明人が消えた謎を追うことになる。
読み始めたときは、作中で伯朗が思ったことと同じことを思った。
結婚したばかりの夫が失踪し、彼の行方を新妻が追う、という
古い推理小説があったのを伯朗は思い出した。
見合い結婚だったので妻は結婚前の夫について殆ど知らなかったが、
あれこれ調べるうちに、夫には驚くべき秘密があったことが明らかに
なる、というストーリーだった。
何と、彼は別の場所で、別の女性と結婚生活を送っていたのだ。
(「危険なビーナス」より)
主人公は禎子(ていこ)さんという名前で、この新妻の視点で書かれている
小説だから、「危険なビーナス」とは視点が異なるし、
先の展開はまったく異なる。
それでも、禎子という名を主人公 伯朗(と明人)の母に付けて、
キーパーソンにした東野さんは、きっと清張氏へのオマージュと
したかったのではと私は思っている。
最後はあれよあれよという間に解決する。
安心して読めるパターンである。