もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「殺しのライン」を読みました

昨夜から台風7号の影響で暴風になり、今日は朝から雨と風に振り回されました。

まだベランダ側の窓は開けられず、蒸し風呂のような室内で過ごしています。

今日は医者の予約の予定がありましたが、電話で日時を変更してもらいました。

まだ警報も続いていて油断はできませんが、今のところ停電することはなく、これだけはほっとしました。台風が過ぎ去ってからもしばらくは雨風が続きます。引き続き注意しましょう。

 

殺しへのライン ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ (創元推理文庫)

「殺しのライン」(アンソニーホロヴィッツ 著/山田蘭 訳)を読みました。

「メインテーマは殺人」(原題“THE WORD IS MURDER”)、「その裁きは死」(原題“THE SENTENCE IS DEATH”)に続く、“へんこな元刑事”の探偵ホーソーンのシリーズ第3作です。

  ↓ 過去記事はこちら

moricchan24.hatenablog.com

moricchan24.hatenablog.com

 

前2作は昨年のコロナ感染の頃に読んだようで、細かい部分は忘れていた。

シリーズ初めの頃は、語り手のアンソニーホロヴィッツと相棒のダニエル・ホーソーンはしょっちゅう言い合いをしていたが、コンビで動くことが増えるにつれ、お互い少し気を遣うようになったのか、激しいケンカや仲たがいは少なくなっている。でも読む方としてはちょっと物足らない(笑)

 

今までは、ホーソーンが事件を引き連れて登場するという設定だったが、今回は語り手の「わたし」(アンソニーホロヴィッツ)がホーソーンの活躍を描いた小説「メインテーマは殺人」が上梓されることになり、その宣伝も兼ね“文芸フェス”に二人で参加したところ事件に遭遇する設定。

事件が起こるまでの描写が今までより長く、おそらく事件の関係者(犯人も)となる登場人物がより詳しく読み手に提示される。どの人物も怪しい感じで、謎めいている。

 

物語の舞台は、英国チャンネル諸島オルダニー島。(なんか最近、島を舞台にしたのが続いてるな)第二次大戦中、ナチスに占領された歴史を持つ島だ。

その島で、文芸フェスの関係者の一人が死体で発見される。椅子に手足をテープで固定されていたが、なぜか右手だけが自由なままだった・・・

利き手が右手なら、自由にさせた理由はまず“何かを書かせるため”だと思われる。

例えば、小切手のサインや遺言。

もちろん、そんな私でも思いつくような理由ではなかったが、カギとなるヒントを作者はちゃんと用意していてくれる。

 

事件の謎はすっきり明かされるが、相変わらずホーソーン自身の謎はますます深まるばかりだ。

原題に、文章に関わることばが入っていることがわかる。

“THE WORD IS MURDER”、“THE SENTENCE IS DEATH”、“A LINE TO KILL”

WORD→SENTENCE→LINE という流れ。

来月、4作目が発売されるようだ。LINEの次は何か気になる・・・