もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「その裁きは死」を読みました

11月も最後の週となりました。

コロナに苦しんだだけで何もできなかった11月でした(T_T)

だんだん寒くなってきたけれど、前向きに前向きに・・・

12月は年末の用事の他にも、出かける予定がいろいろあって。

気をつけなくっちゃ。

 

昨日は、大相撲九州場所 千秋楽のともえ戦に湧き、

サッカーW杯 コスタリカ戦に一喜一憂しました。

スポーツって、ほんとわからないものです。

今日は残念な思いのサッカーファンも多いと思いますが、

まだね、終わってない。

まだまだ応援しよう! そしてサッカーを好きになろー!

そして、阿炎、優勝おめでとう!

やんちゃな阿炎が泣いているのをみて、ちょっとグッと

なりました。

 

その裁きは死 ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ (創元推理文庫)

「その裁きは死」(アンソニーホロヴィッツ 著/

山田蘭 訳)を読みました。(原題:THE SENTENCE IS DEATH)

“へんこ”な元刑事、ホーソーンのシリーズ第2作。

(1作目は「メインテーマは殺人」(原題:THE WORD IS MURDER))

moricchan24.hatenablog.com

 

作家・脚本家のアンソニーホロヴィッツは、

ホーソーンが事件を解決した「メインテーマは殺人」を

書き上げたが、今は本業(?)のドラマ脚本に忙しい。

そこへ、またホーソーンが事件を引っ提げて乗り込んでくる。

殺されたのは、離婚裁判を得意にする弁護士。

担当していた裁判の相手方が口走った脅しによく似た方法で

殺されたので、容疑者の筆頭はその相手方に思われた。

しかし、ホーソーンはそうは思っていないようだ・・・

 

前作であれほどの目に遭ったというのに、

やっぱりアンソニーはこの誘いに乗ってしまう。

今作で再びひどい目に遭ったアンソニーに妻のジルが言う。

ホーソーンなんて人に、最初から会わなければよかったのにね」

「まったくだ」

わたしはそう答えた。いまや、本気でそう思いはじめていたのだ。

(「その裁きは死」23ふたりで探偵を? より)

 

でも、きっとこの次もホーソーンの誘いに乗ってしまうのだろう。

かなり“へんこ”な人物なんだけど、不思議な魅力がある人物。

参考人への説得にも鋭い洞察がうかがえる。

「(略)人が抱えこんだ秘密は、しだいに膿みただれていくんです。

人はその秘密に蝕まれる。ついには生命を落とすことだって

あるんだ」

(「その裁きは死」22百分間 より)

 

今作で印象に残ったことは2つある。

1つは、日本出身の登場人物がいること。

アキラ・アンノという女性で、作家。

詩も書き、俳句も詠む。

俳句集も出版している。

『二百句』というその俳句集の中に、

アンソニーはある俳句を見つける。

君が息 耳にぞ告ぐる 裁きは死

(タイトルはおそらくこの俳句から取られている)

この俳句集、英語で出版されている設定なのだが、

この俳句の部分は原語で読みたいと思った。

英語で俳句、というのも何か不思議だし、

季語とかはどうなっているのだろう。

 

もう1つは、コナン・ドイルシャーロック・ホームズシリーズ

だ。

これはネタバレになるが、ホームズのシリーズをいくつか

読み直してから今作を読むと、犯人当てできるかも。

こんなホーソーンのセリフも出てくる。

「ありえないことを排除していけば、最後に残るのは、

どんなに信じられないことであっても、それが真実なんですよ」

(「その裁きは死」22百分間 より)

 

ホーソーンの謎めいた部分も次第に明らかになってきた。

このシリーズ、全10巻を予定していると作者は言っている

らしいので、徐々にホーソーンの実体が明かされていくのだろう。

ぜひ私が死ぬまでに、作者には10巻書き上げてほしいし、

訳出、出版されてほしいと願う。