昨日も今日も昼から雨☔ 今週も週末は雨になってしまいました~
ハイキングの予定はなかったので、読書やミニ掃除をして過ごしました。
インドアの休日もいいものです💛
「声」(アーナルデュル・インドリダソン 著/柳沢由実子 訳)を読みました。
アイスランド・レイキャビクが舞台のミステリー、邦訳3作目です。
クリスマスを過ごす人々で賑わうレイキャビクのホテル。その地下室でホテルのドアマンが殺された。その男はドアマンとして長くホテルに勤めていたが、クリスマスにはサンタクロース役も任され、殺されたときはその扮装をしていた。
捜査を進めると、その男はかつて“天使の歌声”をもつ少年として有名な“子どもスター”だったことがわかる。
彼が殺されたのは、その過去が影響しているのかー
このシリーズの特徴がわかってきた。
ひとつは“暴力”。
DVや虐待、差別やいじめも暴力のひとつとして捉えている。
暴力シーンの描写が直接的で生々しく、初めは読むのもつらかった。3作目になると、作者が暴力を憎悪し世の中からなくしたいと思っていることがわかってきた。
もうひとつは“家族”。
主人公の捜査官、エーレンデュルの家族の状況はどん底状態だ。3作目になっても状況はほとんど変わらない。でも、少しずつ、ほんの少しずつだが、いい方向に向かっている気がする。
被害者の家族にも加害者の家族にもそれぞれ問題がある。問題のない家族など存在しないのだろう。
アイスランドでクリスマスを過ごす観光客たち。家族や親戚と家に集まるレイキャビクの人たち。幸せそうな北欧のクリスマスの光景がいとおしい。
問題を抱えていても、小さな幸せは感じることができる。そう信じていたい。
4作目も読みたいと思っている。