WBCみごと優勝しました!
今は選抜高校野球も開催中で、私はほぼ一日中テレビの前にいますが、さすがに昨日と今日は朝から侍ジャパンに釘付けです。
よかったね~ おめでとう!
「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」(アガサ・クリスティー 著/田村隆一 訳)を読みました。
アガサ・クリスティーの作品のうち、ポワロシリーズでもなくマープルシリーズでもない、ノン・シリーズに入ります。
ノン・シリーズでは、「そして誰もいなくなった」が一番有名ですね。
「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」は、面白いタイトルなので以前に購入済みでしたが、未読でした。
昨年末、ケーブルテレビでドラマを先に見ました。
ストーリーはわかってしまったけれど、原作も読んでみることにしました。
主人公のボビイは、牧師の家に生まれた四男坊。
海軍にいたが除隊し、教会の手伝いやゴルフ場でアルバイトをしている。
ある日ゴルフの最中に、崖下に転落した瀕死の男を発見。
介抱したボビイに男は一言だけ言い残して息を引き取った。
「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」
事故死とされた男の妹夫婦に、その間際の言葉を伝えた途端、ボビイの身辺に奇怪なことが起こる。
ボビイは幼なじみの伯爵令嬢フランキーと隠れた真相を探り始める・・・
若い二人のテンポのいい会話でスラスラ読めた。
初めは勝気なフランキーに押され気味のボビイだったが、話が進み真相に近づくにつれ、ボビイは頼もしくなってくる。
原題は“Why Didn't They Ask Evans? ”で、邦題はその直訳だが、アメリカ版は“The Boomerang Clue”とひねってあると解説にあった。
このタイトルの意味は読まないとわからないだろう。思わずニヤッとするはず・・・と解説者も言っている。
クリスティーもこんな作品を書くんだと驚いたが、文句なく楽しめた。次はオカルトめいた「蒼ざめた馬」を読もうかな。