もりっちゃんのゆるブログ

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「三角館の恐怖」を読みました

桜🌸、咲き始めたところもあるみたいですが、この辺ではまだまだ・・・です。

今日は久しぶりに晴れて、洗濯物が干せてほっとしました。取り入れるとき、張り付いていた大きな蛾も家の中に入れてしまい、大騒ぎになってしまいました💦

虫たちも動き出しているなと感じました。いいお天気の日は散歩に行きたいです🌞

 

三角館の恐怖 (江戸川乱歩文庫)

「三角館の恐怖」(江戸川乱歩 著)を読みました。

 

図書館に春陽堂から新たに出た江戸川乱歩文庫が入ったので、ひっさしぶりに読んでみることにしました。

江戸川乱歩といえば、私にとっては少年探偵団、怪人二十面相シリーズです。小学校の図書室で夢中になって読みました。とはいえ、これは少年少女向きに編集されたもので、原作はなかなかにエグいです。

 

築地に奇妙な西洋館が建っていた。正方形の敷地を対角線で半分に割り、建物も中央のエレベーターを境に分割されている。付近の人々に“三角館”と呼ばれるその屋敷を、二軒の住宅としてそれぞれの家族と暮らしているのは双子の老人蛭峰兄弟。遺言により、二人のうち長く生きた方が家督を継ぎ巨万の富を相続することになっていた。雪の日の深夜に鳴り響く銃声。警視庁の名探偵といわれる篠警部が捜査に当たるなか、第二の事件が起き・・・。

(「三角館の恐怖」あらすじより)

 

館もので、間取り図満載(笑)。

途中で“読者への挑戦”をするから、一見無駄に思える描写にも注意を払うようにーなんて忠告もあって、作者は親切だ。注意は怠らなかったのに、やはり犯人はわからなかった。それでいいのだ。古典的なトリックや現代ではほぼありえない動機。それでいい。

乱歩の描く世界に入り込み、そのなかで漂う。登場人物たちと一緒に歩き回る。そんな楽しみ方がいい。

警視庁の篠警部がホームズ役で、弁護士の森川五郎氏がワトソン役。二人は旧友で、銀座で食事をするのだが、その店が“雄鶏亭”や“花籠亭”という名で、想像をかき立てられる。“雄鶏亭”は洋食で、“花籠亭”は和食のイメージ。

 

ただ、古い作品のため、どうしても差別的・不適切表現が多い。残念なことだが、そういう時代だったいう認識も含めて、作品を味わうことが必要だ。

 

次は同じシリーズの「緑衣の鬼」を借りてきた。続けて読めるかな。