今日は昼から阪神タイガースのオープン戦をテレビで見ています。
高校野球も始まるし、いよいよ野球シーズン。
お相撲も今日からだし、もりっちゃんはわくわくしています。
「Iの悲劇」(米澤穂信 著)を読みました。
米澤氏の作品は結構読んでいると思いますが、これは初読。
タイトルの「I」は、IターンのIです。
出身地や故郷に戻って生活することをUターンという一方、
所縁のない土地に移住することをIターンという。
Iターン移住者を募集し、活性化を狙っている例が現実にもある。
「Iの悲劇」では、南はかま市という架空の市が
Iターン支援推進プロジェクトをすすめ、12世帯の住人が
移住することになる。
担当の南はかま市市役所職員、万願寺さんは新しい住人が
定住できるように心を砕くが、意に反して次々とトラブルが起こる。
騒音、盗難、子どもの迷子、ご近所トラブル程度のことが
やがて住人の転出につながってしまう。
Iターンは甘くない。それはわかっているが、まあなんとも米澤氏流の
ブラックな話だ。
構成がなかなかおもしろい。
- 序章 Iの悲劇
- 第一章 軽い雨
- 第二章 浅い池
- 第三章 重い本
- 第四章 黒い網
- 第五章 深い沼
- 第六章 白い仏
- 終章 Iの喜劇
連作短編の形だが、長編小説として再構成されている。
東京で桜が開花したとニュースで聞きました。
(無料イラストより)