もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「伊藤若冲 よみがえる天才1」を読みました

窓ガラス、玄関、面格子、タンスの上、神棚など、ちょっと大掃除が

進みました。 

晦日が極寒になりそうなので、買い物の計画を前倒ししようと

思っています。

今年はコロナの影響で、元日、2日とお休みするスーパーも

あります。(コープ、ライフは確認済み)

マックスバリューと関西スーパーはまた広告で確認します。(^^)/ 

 

よみがえる天才1 伊藤若冲 (ちくまプリマー新書)

伊藤若冲 よみがえる天才1」(辻惟雄(つじのぶお) 著)を読みました。

レオナルド・ダ・ヴィンチ よみがえる天才2」を読んだ後、

1は何かな?と思って予約した本です。

2020年4月発行の新しい本。

 

伊藤若冲という画家を、私は50歳近くまでほとんど知りませんでした。

日本画、日本美術にあまり興味がなかったからです。

興味をもったのは、浮世絵師の歌川国芳にはまってからなので、

世の若冲ブームにはずいぶん遅れてしまいました。

母が若冲のファンで、美術展で図録を買ってうれしそうにしていた

ときも、隣で「ふーん」と見ていただけでした。

 

国芳にはまってから、美術展で若冲の絵を見る機会も増え、

その不思議な魅力にだんだん心をつかまれるようになりました。

 2017年1月に行った「生誕300年 伊藤若冲」(於:京都国立博物館)で

買った図録の表紙と絵はがきを再掲します。

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若冲(じゃくちゅう)は、1716年京都錦小路中魚屋町(にしきこうじなかととや)

の青物問屋「枡屋」の長男として生まれました。

若冲は本名ではなく、出家せずに(正式に僧にならず)仏門に帰依する

男子に与えられる「居士号」です。

老子」第45章の「大盈は冲しきが若きも其の用は窮まらず」

(たいえいはむなしきがごときもそのようはきわまらず;

最も充満したものは空虚のようにみえるが、それも用いてもいつまでも

尽きることがない) (←意味わからんぞー)

という一節に由来します。

 

天才肌で、全くの自己流で絵を描いた人、というのが私の

勝手なイメージでしたが、この本を読んで若冲の人間としての魅力にも

触れることができました。

上に再掲した絵はがきは、地味な色合いのものを選んだみたいですが、

図録の鶏のように、派手でカラフルな絵も多く残っています。

まだ見たことのない「動植綵絵(どうしょくさいえ)」30幅を

ぜひ見てみたいものだと思いました。

 

ちなみに来年1月2日NHK総合午後7時20分から、

伊藤若冲中村七之助若冲の号を与えた僧侶大典を

永山瑛太が演じる「ライジン若冲~天才かく覚醒せり~」

が放映されます。

楽しみです。

 

「ことり」を読みました

今日は美容院に行ってきました。混んでいました。

今年最後になります。(当たり前か)

いつも美容院帰りは外食することが多かったのですが、

今年は公園でお弁当を食べたりしたくらいです。

今日はパンとおかずを買って帰って家で食べました。 

 

ことり (朝日文庫)

「ことり」(小川洋子 著)を読みました。

小川洋子さんは、芥川賞を受賞した「妊娠カレンダー」や

本屋大賞を受賞した「博士の愛した数式」で有名です。

本屋さんで文庫本を見つけたものの、買わずに図書館で借りました。

 

うーん、感想が難しい・・・

いやいや難しい話では決してありません。

主人公は、幼稚園の鳥小屋をボランティアで掃除していることから、

園児たちから「小鳥の小父さん」と呼ばれる男性。

その男性の子ども時代から人生の終わりのときを迎えるまでを

描いています。

前半は、男性が鳥小屋の掃除をするきっかけとなった、

小鳥と心を通わせて日々を過ごす兄との生活が描かれ、

後半はその兄の死後、鳥小屋の掃除を始めた男性の一人暮らしが

描かれています。

 

非常に静かな物語です。

もちろん会話はあるし、他の登場人物もいるのだけど、

小鳥のさえずりと木々のさざめき、ラジオの音、

それくらいしか「音」としては存在していないかのよう。

静かなのにひきこまれ、どんどん先を読んでしまう。

不思議な力を持った作品です。

 

タイトルの「ことり」は「小鳥」なのでしょうが、

なぜひらがななのか?

この答えは私なりにありますが、ここには書かないでおきます。

 

鳥の出てくる本と猫の出てくる本は、私にとって特別です。

ペットとして一緒に暮らした生きものだからです。

子どもの頃は十姉妹やセキセイインコを飼っていました。

鳥の世話は母がしていました。

その後母が野鳥の会日本野鳥の会)に入り、鳥見で出かけるようになり、

私も結婚後入会しました。

長男が生まれてからは、ブンチョウを2羽飼いました。

生きものとの暮らしは様々なことを教えてくれましたが、

一番は「受容」ということでしょうか。

すべてを受け入れる。自分の責任において。

彼らはそうやって自分の生をまっとうしました。

「ことり」の主人公も、すべてを受容して人生をまっとうした

気がします。

 

ハウスのキーケース

少し寒さがやわらぎました。ほっ☕

今年は全然大掃除が進んでいません。ベランダが済んだだけ・・・

やる気Nothingです (T_T)

やる気の出る音楽でもかけてがんばらなければ・・・

 

ハウスのキーケースを作りました。

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手芸屋さんで買ったキットです。

キルティング、刺しゅうも少ししています。

こういうタイプのキーケースは使ったことがなくて。

 

明日はクリスマス・イブ。

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  (無料イラストより)

 

「あなたの本当の人生は」を読みました

寒さに少しは慣れてきましたが、やっぱりツライ・・・

血液検査の日だったので、朝食抜きでした。検査が終わってから

コンビニで肉まんとホットコーヒーを買って、ベンチで食べました。

そのあともう1件医者に行きました。

これで年内の通院は最後になると思います。

無事に年を越せますように。 

 

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「あなたの本当の人生は」(大島真寿美 著)を読みました。

文庫本はこちら。 ↓

 あなたの本当の人生は (文春文庫)

大島真寿美氏の作品は「ピエタ」以来。でも「ピエタ」の内容は忘れて

しまった・・・

文庫本を持っていましたがまだあるかしら。処分したかな。

 

この作品は本屋さんで文庫を見かけて表紙が気に入り、

買うかどうか迷っていたもの。

たまたま図書館の「きょう返ってきた本」のコーナーで見つけて

借りた。

主な登場人物は3人。

森和木ホリー・・・ジュニア小説の女王様と呼ばれる作家。

宇城圭子・・・二十数年間ホリー先生を支えてきた秘書。

國崎真美・・・ホリー先生の内弟子となった新人作家。

ホリー先生はベストセラー作家として財を成し、今は70歳を超えて、

体調も壊し、長く新作を書いていない。

秘書の宇城さんは、勤めていた市民会館に講演に来たホリー先生に

スカウトされた。今では秘書というより家政婦に近い。

真美ちゃんは新人賞を受賞して以来、新作が出せず、編集者の鏡味氏に

すすめられてホリー先生の屋敷に住み込むことにした。

 

タイトルの「あなたの本当の人生は」は、ホリー先生が宇城さんを

スカウトするときに投げかけた言葉。

自分の本当の人生は何なのか?

今までは嘘の人生で、本当の人生は別にあるのか?

本当の人生を追い続けて、彼女らがたどりいた生き方は?

 

表紙の黒猫は「チャーチル」という名前です🐈

 

クリスマスのフレーム

昨日は冷たい雨が降り、今日もやっぱり寒いです。

今週は少しでも寒さが緩んでほしいなあ。

 

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クリスマスのフレームを作って飾りました。

今年はどうも気分が盛り上がらず、新しい作品を作れずにいます。

せっかく家にいるのだからやろうと思えばできるのに・・・

 

マイペースでいいとは思うものの、もう少し積極的な気分で取り組みたい

ものです。

 

 (12/21 以下を追記)

この作品はパッチワークの本を見て作りました。

枠は100均の写真立てです。

4シーズンのフレームになっています。

全部揃ったので写真をアップしておきます。

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秋のフレーム(左下)がちょっと小さくてわかりにくいので、

型紙を拡大して作り直そうかと思っています。

 

「子規を「ギャ句”」る」を読みました

 今日も寒いです。風がおさまってそれだけでもありがたい。

 

子規を「ギャ句゛」る 名句をひねると「ギャ句゛」になりました (光文社新書)

「子規を「ギャ句”」る 名句をひねると「ギャ句”」になりました」

(夏井いつき 著)を読みました。

夏井いつき氏は、テレビ番組「プレバト」で俳句の辛口先生として

知られる俳人です。

私は俳句を詠みませんし詳しくもないですが、

以前も書いたように正岡子規が好きなのと、

9/19(土)付毎日新聞の書評欄「今週の本棚」で橋爪大三郎氏が

とり上げられていたのを読み、図書館で予約しました。

今もひとケタですが予約がついています。

 

「ギャ句”」とは、

有名俳人の名句の一字一音を替えることによって、意味を愕然と

変えてしまおうという一種の言葉遊び

  (「子規を「ギャ句”」る」はじめに より)

だそうだ。

それの子規バージョンというわけ。

全国のギャ句”ラー(ギャ句”愛好家)からギャ句”を募集し、

夏井先生がランク付けをしました。(一ツ星から三ツ星まで)

季語を春夏秋冬に分け(新年の季語は冬か春に入れている)、

季語の解説→子規の俳句・解説→ギャ句”・解説

の順に紹介されている。

 

季語の解説や子規の俳句の説明も勉強になるので、

二ツ星と三ツ星のギャ句”だけ、元の子規の句と合わせて

ノートにした。

橋爪先生が書評で挙げられていたギャ句”を、ここでも紹介しておこう。

陽炎や七年前の顔見ゆる(子規)

  →陽炎や七年前の由美かおる(ギャ句”)

いくたびも雪の深さを尋ねけり(子規)

  →いくたびも雪のカフカを尋ねけり(ギャ句”)

下駄ぬいでふんでも見たり春の草(子規)

  →下駄ぬいで糞で揉みたり春の草(ギャ句”)

簡単なダジャレにみえて、なかなか高度な遊びだ。

最低限の変換で最大限の転換を狙う。

 

本書「はじめに」で紹介されているギャ句”の宗匠杉山久子氏の

ギャ句”も紹介しておく。

痩馬のあはれ機嫌や秋高し(村上鬼城

  →痩馬のあばれ危険や秋高し(ギャ句”)

新涼や白きてのひらあしのうら(川端茅舎)

  →心中や白きてのひらあしのうら(ギャ句”)

鎌倉を驚かしたる余寒あり(高浜虚子

  →キャバクラを驚かしたる股間あり(ギャ句”)

行く春や鳥啼き魚の目は泪(松尾芭蕉

  →行く春や疣胼胝魚の目がなんだ(ギャ句”)

すごい! おもしろい!

 

本書で元になった子規の句の良さをあらためて感じることができ、

それもよかったと思う。

 

「インディペンデンス・デイ」を読みました

さみ~、さみ~!!

声がかすれた猫のような鳴き声をあげてしまいます。

毛糸の帽子を被っても耳が冷たい・・・

早く寒さがおさまってほしい。 

日本海側では大雪になっています。スキー場はともかく

雪かきは大変でしょう。

 

インディペンデンス・デイ

「インディペンデンス・デイ」(原田マハ 著)を読みました。

主人公は全部女性の短編集です。

タイトルは独立記念日という意味。

単に経済的に自立するというだけでなく、女性が持つ悩みや

しがらみ、自分を束縛するもの、呪縛されている観念などから、

一歩踏み出す、新たな旅立ちをする、その瞬間を描いています。

 

第1話「川向こうの駅まで」の主人公が、新しい町で部屋探しするのに

お世話になった不動産屋の八木橋さん、という人物が、

第2話「月とパンケーキ」では主人公になる。

「月とパンケーキ」で八木橋さんが飲みに行くバーのソムリエである

鈴木さん、という人物が、第3話「雪の気配」の主人公に・・・

と、チェーンのように主人公がつながっていき、

最終話「川面を渡る風」で再び第1話の主人公に戻る、という

構成になっている。

短編の一つ一つを一つの話として読み、

全24話を通して大きな長編を味わう。

一冊で二度おいしい作品だ。

実家から独立して今日までのあいだ、知り合ってつながり

合った人々。その人たちや、その人たちからまたつながって

いる誰か。私たちはこうして、ひとりひとりつながっている

んだ。ゆるやかなつながりの中で、はればれと凛々しく独立

していくんだ。それぞれの人生に、潔く向かい合うために。

  (「インディペンデンス・デイ」より)

 

次は誰が主人公になるんだろうと予想しながら読めたし、

比較的若い年齢の女性が多かったが、女性の抱える心の荷物は

共通するものも多く、共感できた。

この年になって独立もなにもないと思っていたが、精神的な独立は

いくつになってもできるのだと思った。

 

第8話「誕生日の夜」が、「NHK国際放送が選んだ日本の名作 

1日10分のごほうび」に収録されています。

1日10分のごほうび NHK国際放送が選んだ日本の名作 (双葉文庫)

この「誕生日の夜」を読むために借りた本でした。

思った以上に感動を与えてくれた本でした。