もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「ことり」を読みました

今日は美容院に行ってきました。混んでいました。

今年最後になります。(当たり前か)

いつも美容院帰りは外食することが多かったのですが、

今年は公園でお弁当を食べたりしたくらいです。

今日はパンとおかずを買って帰って家で食べました。 

 

ことり (朝日文庫)

「ことり」(小川洋子 著)を読みました。

小川洋子さんは、芥川賞を受賞した「妊娠カレンダー」や

本屋大賞を受賞した「博士の愛した数式」で有名です。

本屋さんで文庫本を見つけたものの、買わずに図書館で借りました。

 

うーん、感想が難しい・・・

いやいや難しい話では決してありません。

主人公は、幼稚園の鳥小屋をボランティアで掃除していることから、

園児たちから「小鳥の小父さん」と呼ばれる男性。

その男性の子ども時代から人生の終わりのときを迎えるまでを

描いています。

前半は、男性が鳥小屋の掃除をするきっかけとなった、

小鳥と心を通わせて日々を過ごす兄との生活が描かれ、

後半はその兄の死後、鳥小屋の掃除を始めた男性の一人暮らしが

描かれています。

 

非常に静かな物語です。

もちろん会話はあるし、他の登場人物もいるのだけど、

小鳥のさえずりと木々のさざめき、ラジオの音、

それくらいしか「音」としては存在していないかのよう。

静かなのにひきこまれ、どんどん先を読んでしまう。

不思議な力を持った作品です。

 

タイトルの「ことり」は「小鳥」なのでしょうが、

なぜひらがななのか?

この答えは私なりにありますが、ここには書かないでおきます。

 

鳥の出てくる本と猫の出てくる本は、私にとって特別です。

ペットとして一緒に暮らした生きものだからです。

子どもの頃は十姉妹やセキセイインコを飼っていました。

鳥の世話は母がしていました。

その後母が野鳥の会日本野鳥の会)に入り、鳥見で出かけるようになり、

私も結婚後入会しました。

長男が生まれてからは、ブンチョウを2羽飼いました。

生きものとの暮らしは様々なことを教えてくれましたが、

一番は「受容」ということでしょうか。

すべてを受け入れる。自分の責任において。

彼らはそうやって自分の生をまっとうしました。

「ことり」の主人公も、すべてを受容して人生をまっとうした

気がします。