もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「あの家に暮らす四人の女」を読みました

近畿地方も東海地方とともに日曜日に梅雨入りしました。

それからずっと雨☔です・・・

掃除機をかけていると汗だくになったので、これまた汗だくで

扇風機を出しました。

だんだん夏モード。 

 

あの家に暮らす四人の女 (中公文庫)

「あの家に暮らす四人の女」(三浦しをん 著)を読みました。

図書館の書棚(きょうかえってきた本の棚)で見つけた本。

2013年11月~2015年4月まで『婦人公論』に連載され、2015年7月に

発行されています。

 

東京の杉並区にある古い洋館に暮らす4人の女のお話、

というまさにタイトルそのまま、ど真ん中なんだが。

半分過ぎたくらいから怪しげな雰囲気になってくる。

ん? これはオカルトなのか?

 

古い洋館の持ち主は牧田鶴代、佐知の親娘。

鶴代は家付き娘。娘の佐知は30代後半で独身。家で刺繍教室を

開き、作品の販売で生計をたてている。

そこに2人の女、谷山雪乃、上野多恵美が同居してきて

4人暮らしになっている。

なんだけど、実はもう一人敷地内に元使用人の山田という

初老の男が通称「守衛小屋」に住んでいるのだ。

 

三浦しをん節があちらこちらで炸裂する愉快な話だが、

そこはさすが、愉快だけでは終わらせない。

汗と涙と女のドロドロ?がスパイスになっている。

特に最後の1ページ。あー、読んでよかったなあとしみじみする。

 

実はわたくし、30代後半から40代にかけて、将来は

この小説の世界のように他人同士の女ばかりで暮らして

みたいと思っていました。

イメージはシェアハウスのような感じです。

夫婦ももともと他人同士なんだから、別に構わないんじゃないかと。

別に夫と別れたいと思ってたわけではありませんよ。(笑)

ただ女ばかりで暮らすのもいいなあと思い描いていただけです。

まあ実際に実行するのは無理。

家はどうすんの。今暮らしている家族はどうすんの。

お金はどうすんの。仕事はどうすんの。

たぶん、家族で女が私だけなので、女の話し相手を欲して

いたのかなと思います。

そして今は、話し相手は女に限っていたわけじゃないことも

わかりました。

自分の考えていることを普通に話せる相手を求めていたのだと

思います。

そしてそんな相手はそうそう見つからないのだということも

わかりました。

この小説を読んでその思いも強くなりました。

 

ちなみに表紙の黒い鳥は、はいカラスです。(ハシボソガラス?)

このカラスにもちゃんと名前があります。

そういう意味ではまだまだ登場人物(人とは限らず)が

いますねえ~(笑)