昨日の荒天が一転、春のように暖かい日です。
花粉、飛んでそうだな・・・
今年は(去年の猛暑の影響で)花粉の量が多いそうです。
マスクの緩和が言われていますが、花粉に弱い場合はまだ着けた方がよさそうです。
マスクが自己判断になり、自分と違いがあっても、それぞれの事情を考えて尊重し、お互い居心地よくしたいものです。
「忘れられた花園」(ケイト・モートン 著/青木純子 訳)を読みました。
モートンの「湖畔荘」(上下巻)が面白かったので、古い作品を探して借りました。
花園ですよ、花園。私はいっぺんに子ども時代に戻ってしまいます。
「秘密の花園」という本がありました。
バーネットという作者の名前も覚えています。
子ども向けの夢物語かもしれませんが、子どもを夢中にさせる“お約束”が詰まっていると言えます。
そういえば、松田聖子の「秘密の花園」という歌もありましたね。
🎵月あかり 青い岬に ママの目を盗んで来たわ・・・
さて、この「忘れられた花園」の花園は、イギリス・コーンウォールにある(またもコーンウォール!)コテージの封印された花園。
1913年、ロンドンからの船がオーストラリアの港に着いた。その港に、一人の少女が小さなトランクとともに置き去りにされた。
少女はネルと名付けられ、オーストラリア人夫婦に育てられる。
ネル21歳の誕生日、父親はネルに真実を告げるが・・・
このネルの物語と、2005年にネルを看取った孫娘カサンドラの物語が平行して描かれていく。この手法は、「湖畔荘」でもみられたものである。
カサンドラにはネルの遺言でコーンウォールにあるコテージが遺され、カサンドラはネルの過去を探ることになる。
「湖畔荘」は誘拐事件とひょっとしたら殺人事件かというミステリーな面が大きかったが、「忘れられた花園」は作中に3篇の“お伽話”が挿入されており、ゴシック風味が強い気がする。
見取り図も付いている。
コテージのあるブラックハースト荘というお屋敷。馬屋、菜園、あずまや、茨の迷路、岩山、展望台、断崖、そして岩壁に囲まれた“花園”。
童話作家でなくても、こんな風景からは妖精や悪魔、海賊や魔女、お城とお姫様を想像してしまう。
ネルは亡くなるとき、自分が何者だったのか、なぜオーストラリアに来たのか、わかっていたのだろうか。
カサンドラがネルの旅を辿ることによって、それが明らかになり、ネルの魂も救われたならいいのにと思う。
下巻に続く・・・