「湖畔荘」(下)(ケイト・モートン 著/青木純子 訳)を読みました。
下巻は一気に読めました。
どんな小説も、登場人物や設定が頭に入るとするする読めるということがあります。
<湖畔荘>から行方不明になった赤ちゃんのセオ。
今(70年後)になっても見つからないのは、既に殺されていたのでは。
そして<湖畔荘>の近くに埋められているのでは。
そう考えるセイディ刑事は、<湖畔荘>の現在の持ち主であるアリスに許可を取り、<湖畔荘>に乗り込むのだった。
謎だったパーツが少しずつ組み合わさり、ひとつの絵になっていく様は読んでいて心地いい。
悲劇の原因は、二度の戦争だとはっきり言える。
たとえ戦争で死なずに生き延びても、その人に刻み付けられた傷や悲しみが消えることはない。それどころか、新たな悲劇を生むこともある。
そんな辛い描写も多かったが、だから余計にラストの衝撃は強かった。
くうっ! そう来たか! と思わずうなる。
できすぎのハッピーエンド。
いいです、いいです。こうでないと。
未来に希望がもてる、そんな小説はやはりいい。
モートンの小説、もう少し続けて読んでみます。(^^)/