もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「Q&A」を読みました

三連休、こちらはあいにくの天気でした。

今日は気温も少し戻っていいお天気です🌞

午前中はガス漏れ点検で在宅せねばならず、

やっと午後から普段のペースになりました😊

 

旅行支援事業も始まりました。

泊りがけの外出はコロナ禍になって全くなかった

我が家ですが、来月旦那さんが泊まりの同窓会に

行くようです。

だんだん世の中もコロナ以前に戻ってきました。

マスクだけは変わりませんが・・・

私はまだ大人数での会食や旅行には踏み切れませんが、

一人参加の旅行やハイキング、講座への参加は

考えてみようかなと思っています。

 

Q&A

「Q&A」(恩田陸 著)を読みました。

 

この楳図かずお風のイラストは帯なのかな。

私の借りた図書館の本にはもちろん付いてなくて。

この作品も「ユージニア」と同様、「優等生は探偵に向かない」の

解説で紹介されていた本です。

 

いつも読書の記事では、あらすじを少し紹介し、

感想を書いたり、内容を引用したりというパターン

なんですが、今回はちょっと変えます。

上のイラストや帯の文を読むとだいたい内容の

紹介になっていますし。

 

コロナ禍で、人々がイライラしてるなとか、

怒りっぽいなと感じたことありませんか?

マスクやワクチンの考え方の違いでぎくしゃくしたり。

皆ストレスがたまっているのだろうと

仕方なく納得したり、諦めたり。

でも、なんかモヤモヤしたものが残っている。

心の中に澱のように。

モヤモヤしたままではしんどくなるし、それぞれ

工夫してストレスを解消し、できるだけその澱には

目を向けないようにして日々生きている。

 

でも、ある日ある時ある瞬間に、急にその澱が出口に

向かって噴き出すことがある。

自分で自分にびっくりする。

私ってこんなこと、まだ考えていたんだって。

 

少し長くなりますが、一番印象に残った71歳男性のセリフを

引用します。

私は、お金の掛かった揃いのユニフォームを着て、

バットをかついで混んだ店の中をうろうろし、

他のお客にぶつかるのも構わない子供たちや、

その周りをぶらぶらしている、ちょっと我慢して

自分の手を動かせば済むものを、

何でも買って済ませようとするくせに、

金がない金がないと私たちに無心してくる

息子たちと同じくらいの、あそこに集まっている

若いファミリー層を憎悪していたのさ。

だけど、(中略)私はよく分かっていた。

彼らだって私たちを憎悪しているんだってことをね。

金儲けに汲汲とし、

モノを手に入れることにばかりに邁進して、

ちっともいい社会を作ってこなかった私たちの世代。

金を使い、モノを手に入れ、消費することが幸せだ、

学歴が大切だ、勉強さえしていればいい、

横並びが一番だから余計なことは考えるなと刷り込んで、

私たちが生活技術も思考能力も、

生きる知恵を与えてこなかったことを、

彼らは恨んでいる。(中略)

彼らは自分たちの子供も憎んでいた。子供たちさえいなければ、

自分たちのためにお金を使えるし、キャリアアップだってできたのに、

どうして自分の時間を犠牲にして金食い虫である

子供たちに奉仕しなきゃならないのか。

子供が薄情なことは我が身を振り返ればよく知っているから、

自分たちの将来の世話など期待できないことを、彼らは誰よりも

よく承知している。(中略)

誰もがイライラして、憎む対象を探していた。

(「Q&A」より)

 

ネガティヴな感情がうっ積し、塊になっている。

まるで自分の親に言われたような、

自分の子どもに言っているような、

微妙な気持ちになった。

 

2004年初版発行(雑誌連載は2002~2004年)で、

それからほぼ20年後の現在。

作者の恩田氏はどう思っているだろう。

恩田陸氏は私の一歳下)

世の中は良くなった?

私たちはより良く生きている?

私からの Q だ。