先週木曜から、旦那さんは実姉の家へ泊りがけで出かけています。金曜は私も実家に顔を出しましたが、あとは息子と二人の気楽な毎日・・・
今夜帰ってくるので、もうそれも終わりです。
雨続きで全然洗濯物が乾かない・・・寒いし。
さすがに寒中。今が一番寒いのよね。
今夜はギョーザ鍋をします🥟
(無料イラストより)
「青い壺」(有吉佐和子 著)を読みました。
昨年、書店で平積みされて話題だったので、図書館で予約しましたが、こちらもいっぱいでやっと回ってきました。
写真は現在の文庫版で、実際図書館で手にしたのは昭和52年刊行。うーん何年前や、1977年やから、47年前。紙も黄ばんでて、字も小さい・・・
コロナの頃に話題になった「非色」もそうだが、小説の根底にあるものは今読んでも変わりなく心を打つ。
小説の主人公は青い壺・・・というのは冗談だが、連作短編になっているこの小説に共通して登場するのは、タイトルになっている青磁の壺だ。
この青い壺は、第一話で牧田省造という磁器作家が作り、妻の治子がデパートに卸したことで、世に出る。デパートの美術品コーナーで高額な値がついた壺は、無事客がついて売れるのだが、なぜか一つ所にとどまらない。人から人へ、ある場所からある場所へ壺はさすらっていく。
青い壺が関わる人々の、日々の生活や過去の歴史がクールなのに温かい文体で描かれていく。
青い壺は最終的にどうなるのか、全体を通して楽しみにできるし、一話一話をじっくり味わうこともできる。
昭和という時代を映す鏡として、私自身は苦く感じた部分も多かった。時代は進み、環境も変わったのに、人はなかなか変われないのかと感じた。