もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

ブックカバー3種

西日本をすっ飛ばして、関東甲信越地方が梅雨入り

しました。

近畿地方は来週以降になる見通しですが、まあ

時間の問題。

近年はしとしと降る雨よりも、どしゃ降りの雨が

多いので災害への備え、今シーズンも気をつけよう。

 

久しぶりに布に触りたくなって、リネンを使ったブックカバーを

作りました。

写真下は、新書版用。

新書のカバーは持っていなかったので2つ作りました。

上のは文庫版です。

表地には主にリネンを使い、あとは手持ちの布で適当に(笑)

花柄の裏地がちょっと合ってませんが、本を入れると

見えませんし(笑)

あとは、持ち歩くときに本が傷まないように、

ボタンと紐を付けて止めるようにする予定。

手持ちを探しましたがいいのがないので、

また買い出しに行ってきます。

夏場はリネンが気持ちいいですね~

 

「わが職業は死」を読みました

6月になりました。🐌

5月は一番いい季節のはずなのに、調子が悪くて

あまり記事が書けませんでした。⤵

スローペースが続くかもしれませんが、気長にお待ち

いただけたらうれしいです💛

 

わが職業は死 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

P.D.ジェイムズ作品、4冊目です。

今回もかなりボロボロのポケミス版が届きました。

(昭和56年発行)

  ↓

食べたり飲んだりしながら本を読む人は多いと思いますが、

本自体が水濡れでぱっこぱこです。

特に借り物の本は気をつけないといけませんね。

 

さて、ジェイムズ氏の作品はとりあえずこれで最後にしようと

思っていましたが、期待を裏切らないいい出来の作品でした。

私が“いい出来”なんて偉そうに評価するのはおこがましい

けれど、

いわゆる“フーダニット”の本格物としてきれいにでき上がって

いること、

人物、特に主人公のアダム・ダルグリッシュ

(今作では警視長に昇格)の内面が深く描かれていること、

そして、この時代のイギリスの地方の風景や暮らしぶりが

細かく描かれていること、

にとても満足した。

 

ダルグリッシュ警視長が部下とヘリで現場に降り立つとき、

ヘリから見える景色が以下の通り。

    ↓

曲線を描いて光る川、緑の芝生の間を走って、

ちっぽけなそり橋まで続く明るい秋の街路。

だんだら模様の広い緑の野原の横でゆっくり回転する

逆立ちのキングス・カレジ礼拝堂。だが、その町も

すぐ後方に去り、うねる漆黒の海のような沼沢地の

黒い土が視界に入ってきた。真下に湿地の上に

盛り上げた真っすぐな道がある。村々は高い安全な

土地にしがみつくように、その道に沿って並んでいた。

ぽつんぽつんと離れた農家の屋根が低く、泥炭の中に

半分沈んでいるかに見える。ときおり教会の塔が

村と距離を保って壮麗にそびえ立ち、

それをねじ曲がった歯のような墓石が取り囲んで

いた。ー

(「わが職業は死」より)

 

容疑者たちの家に聞き込みに行くダルグリッシュ

その家はこんな感じ。

     ↓

平らな沼地の上にコンクリートと木とガラスを使って

建てた現代的な建物は、二つの白いウィングをたたんだ

帆のように突き出して、薄れてゆく光の中でも、

印象的だった。線の完璧さ、計算しつくされた

単純さだけで勝負しようとする、非妥協的な孤高の姿が

その家にはあった。周囲に見える建物は、刑場小屋の

ように荒れ果ててぽつんと立つ黒い木造小屋だけである。

そして東の空にドラマチックに浮かぶ複雑な形の蜃気楼は、

イーリー大聖堂の壮麗な塔と八角形の聖堂だった。

きっと裏に面した部屋からは、広い空、そしてリーミングス

堤防に切断された、見渡すかぎりの広大な畑が四季

おりおりに、黒い醜い土、春の種まき、そして収穫と

変化するのが見られるのだろう。聞こえるのは風の音だけ、

夏には穀物のつぶやきが間断なく伝わってくるにちがいない。

(「わが職業は死」より)

 

地方の田舎ののどかな風景と、どこか荒れて廃れた風景が

同居しているような、勝手だけれどどこかに存在するような

風景が想像できるのだ。

まるでミステリードラマを見ているようだった。

 

ドラマの舞台は法科学研究所。

登場人物は、犯罪の証拠物件を分析、鑑定し、

裁判のときには証言もする、いわば犯罪に詳しいプロばかり。

その研究所の中で、生物部の部長ロリマー博士が

殺される。

ほとんどの関係者に動機があり、アリバイもあてにならない。

そのなかで確かな証拠と証言のみを手がかりに謎を解くのだ。

 

最後に、犯人は犯罪を告白する。

そのセリフは印象的だった。

「・・・殺人という行為は永久に人間性を断つことです。

一種の死です。私は今や死におもむく人間だ。・・・」

(「わが職業は死」より)

「わが職業は死」というタイトルはここからきているのかな

と思いました。

 

P.D.ジェイムズ氏は今まで知らなかった作家でしたが、

うまみたっぷりのスープを味わった気分です。

海外のミステリーもこれから少しずつ読んでいきたいと

思いました。

 

ラ・メール・プラール サブレ

賞味期限が近くて安く売られていたお菓子。

外箱もかわいい。

真ん中の島の絵は、フランスのモン・サン・ミッシェル

ここにあった宿屋の料理人の名から付けられた

お菓子で、プラールお母さんという意味。

1888年から、巡礼者や子どもたちにふるまった

ビスケットだそうです。

おいしい私好みのビスケットでした。

 

「告解」を読みました

雨上がり。でも関東以東では今日が大雨のようです。

これからはまた雨の降り方に気をつけないといけない

季節になっていくなあと思ってます。

5月もそろそろ終わり。いよいよ蒸し暑い時期に

なりますね。🐌

 

告解

「告解」(薬丸岳 著)を読みました。

帯には「贖罪の在り方に向き合い続けて・・・」とあります。

薬丸氏の作品の描くテーマのひとつです。

 

飲酒運転のうえ轢き逃げで、高齢女性を死なせてしまった

籬翔太(まがきしょうた)。

人を轢いた自覚があったこと、赤信号だったことを

隠したまま、4年10か月の実刑を受け入れたのだった。

このあと、翔太の服役の描写が全くないまま、

満期で出所を迎える翔太の場面になる。

この物語は、出所後の翔太とその家族、恋人、

被害女性の夫である法輪二三久(のりわふみひさ)と

その家族の関わりがメイン。

刑に服することで罪を償ったことにはならない。

そもそも罪は償うことができるものなのか。

 

「告解」は、キリスト教において、

罪の赦しを得るのに必要な儀礼や罪を告白する行為を

指すことば。

法律上の罪にならなくても、人間はふと嘘をついたり、

悪気はなくても人を傷つけたり、人を騙したり

してしまうことがある。

その延長上にある罪には、誰でも踏み込んでしまう

可能性があるといえる。

贖罪の一歩は、まず自分の犯した行為を認めること。

まずはそこからなのだと思いました。

 

ちんすこう

うーん💦 暑くなってきました🌞

扇風機を出さないと・・・

 

沖縄銘菓ちんすこうを食べました。

珍品堂という沖縄のメーカーですが、私の知っている

ちんすこうとは食感が違いました。

私の食べたことのあるちんすこうは、

もそもそっとしているのですが、

この商品はカリッと固いのです。

コリっと割れます。

味は変わらないのですが、食感が違うとまるで違う

お菓子のようです。

どちらも素朴な味で、おいしかったです。

 

沖縄へは行ったことがありません。

食べ物も文化も独特で一度訪れてみたいと思っています。

 (無料イラストより)

 

「女の顔を覆え」を読みました

女の顔を覆え (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 129-6))

「女の顔を覆え」(P.D.ジェイムズ 著/山室まりあ 訳)を

読みました。

図書館から届いたのは、予想通りボロボロの

ハヤカワポケミス版でした。 ↓

ページをめくると破れるんじゃないかと冷や冷やしました。

 

P.D.ジェイムズ氏の作品は、「女には向かない職業」、

「皮膚の下の頭蓋骨」に続き3作目です。

前2作は、女性探偵コーデリアのシリーズでしたが、

今作は、ダルグリッシュ主任警部のシリーズで

ジェイムズ氏の処女作になります。

 

オーソドックスな“フーダニット”(Who (has)done it)の

ミステリー。

イギリスの旧家マクシー家で、若いメイドのサリーが

殺される。

マクシー家には、余命わずかな当主のサイモンと

その妻エリノア、長男、長女ーと家族のほか、

サリーが殺された日には、友人知人が宿泊しており、

容疑者は絞り切れない。

 

コーデリアのシリーズにも登場したダルグリッシュ警部だが、

今作ではまだ若々しく、なんだかいい男だ(笑)

訳者の山室まりあ氏のあとがきを引用する。

魅力の本命、主任警部のダルグリッシュ

(第二作からは警視)がどうだ。

詩人で敏腕のこの刑事が、英雄でも

スーパー・エリートでもなく、個人的にも

悩みのある中年男として描かれている点が、

心にくい。(中略)

彼こそは、女ならば是非一度はお目にかかりたくなる、

やさしくて凛々しく、いぶし銀のような紳士である。

(「女の顔を覆え」訳者あとがきより)

 

きちんとパズルがはまるように事件は解決し、

犯人は逮捕される。

後日談を加えて、やさしく温かな気分で幕を閉じる

さまは、悲しい事件を中和してくれるようだった。

 

最後までわからなかったのが、タイトルの意味。

比喩的なタイトルなのかもしれないが、よく

わからなかったのが残念。(←私が読み飛ばしているのかも)

原題もそのまま『Cover Her Face』なんだけど。

 

あと、イギリス人は一日に何度もお茶を飲むんだなあ

と妙なことに興味をもった。

朝、まだ起きるか起きないかのときにも。

夜、寝る直前にも。

 

あと1作、ジェイムズ氏の作品を予約している。

たぶんこれも古いポケミス版だと思う・・・

(-ω-;)うーん

 

「アーノルド・ローベル展」へ おまけ編

背中と首の痛み、結局は痛み止めを飲むくらい

ひどくなり、昨日は一日パソコン作業を休みました。

どうもひどい肩こりだったようで、今日も無理しない

ようにしようと思っています。

 

アーノルド・ローベル展」の帰り、阪急伊丹駅

駅ビルでランチを食べました。

「アプサラカフェ」という、野菜と雑穀料理のお店です。

野菜ピビンバ丼をいただきました。

小鉢2皿とお味噌汁で1,000円です。

丼のご飯は、玄米と雑穀米の2択。私は雑穀米にしました。

我が家の男たちは「鳥のえさみたい」といって、

雑穀ごはんを嫌うので家では食べないごはん。

私はとても好みです。

 

コロナ感染予防の行動規制が緩和され、

電車などの交通機関も、ランチのお店も、美術館も

人が多くなりました。

季節もちょうどいいので、出かけやすいですね。

少しずつコロナ前の状況に戻ってきて、このまま

落ち着いてくれたらと思います。

 

さて、このランチを食べているとき、周りのお客さんが

同じ「アーノルド・ローベル展」に行った帰りだと

気づきました。

入場券の代わりにステッカーをもらい、

「胸に貼ってください」と言われましたが、

そのステッカーが服に付いたままなのです。

はっ!

自分の胸にもしっかりステッカーが貼られたままでした

Σ( ̄ロ ̄lll)

ステッカーはこんなの ↓

伊丹ミュージアムのマークになっています。

 

首と背中の調子がよくなったら、またお出かけしたいなと

思っています