GWも最終日となりました。特にどこへも出かけなかったのに、何だか調子が悪く、気分下降気味であります・・・
今日は少し押入れを片付けました。洋服の整理もやりかけたものの、終わりませんでした。成果なく疲れました・・・
明日からお仕事のかたはいつものペースに戻るのがしんどいでしょうね。ぼちぼち行きましょう(^^)/
「埋葬された夏」(キャシー・アンズワース 著/三角和代 訳)を読みました。
1984年6月。16歳の少女コリーンは殺人容疑で逮捕される。イギリスの海辺の町アーネマスの異分子だった彼女は、有罪となり治療施設に収容された。
そして20年後、進歩した科学技術が当時の証拠品かた未知の人物のDNAを検出し、勅撰弁護人が再審を求めて動きだす。
調査を依頼された私立探偵が町を訪れ、かつての関係者たちと会うことで甦る日々。悲劇に至るまでの1年ほどのあいだに何があったのかー
(「埋葬された夏」作品紹介より)
1984年に起きた過去の事件と(経緯を含めて前年の1983年から始まる)、2003年に事件の再調査に乗り出す現在とが交互に描かれる。この構成自体は珍しくない。が、この作品ではその間隔が短すぎて、現在と同時に過去を経験しているかのような倒錯を感じた。
20年前に殺人事件が起こり、犯人としてコリーンという少女が逮捕されたことは当初からわかっているが、被害者は誰だったのか最終盤にならないとわからない。ティーンエイジャーたちの狭い世界の中で、誰が誰に悪意を抱いているのか、誰が誰を狙っているのか、結果がわかっているだけに恐ろしさを覚えた。
新たなDNAの未知の人物は誰か。そして真犯人だったのか。コリーンはどうなるのか。
それは伏せておくが、最後の一行にはぎょっとした。そうだったのかと納得する一文だった。悪意に満ちた物語の中で、それは救いになり光となった。作者のこの仕掛けには脱帽である。
ただ残念なのは、私が洋楽に無知なこと。
ティーンエイジャーたちが夢中になっている音楽について、全く知らないのでついていけなかった。作者が音楽雑誌のライターだったそうで、さもありなん・・・