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「ビッグ4」(クリスティー文庫 4)を読みました

ビッグ4 (クリスティー文庫)

「ビッグ4」(アガサ・クリスティー 著/中村妙子 訳)を読みました。

 

ハヤカワミステリのクリスティー文庫4番目の作品だが、あまり知られていないのではないかしら。私も読むのは初めて。ドラマは見たけれど、チェスのシーンしか覚えていない。

 

南米のアルゼンチンの牧場で妻と暮らしていたヘイスティングズが、1年半ぶりにサプライズでポアロを訪ねてくるところから始まる。しかし、ポアロの方もちょうどアルゼンチンに出発するところだったという。何やらおかしい。

そのポアロの部屋に闖入者ーうわの空で数字の4を書きなぐり、やがて死んでしまう。これがポアロと“ビッグ4”との闘いの始まりだった・・・

 

と、紹介するならこんな感じなのだが、事件が次々に起きて展開が早く、犯罪の黒幕は世界的な組織・・・とずいぶん大仰なのだ。

クリスティーなら、このうち2つほどの事件を基に丁寧な話を作れるのに・・・と思ったが、元々雑誌に載せた短編をまとめたものらしく、それならばと納得した。

 

ポアロが大掛かりな罠を仕掛けて、犯罪者を追い詰める最後はスリル満点だし、ヘイスティングズはいつものように何度もだまされ、ピンチに陥る。愛すべきバディだ。

 

物語に変装の名人が出てくる。ポアロは、いかに変装の名人でも“本当の自分”を隠せない部分がある、と言う。それはなんでしょう?

日本では、人には七つあると言われていますが、イギリスでは?