もりっちゃんのゆるブログ

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「生首に聞いてみろ」を読みました

生首に聞いてみろ (角川文庫)

「生首に聞いてみろ」(法月綸太郎 著)を読みました。

ホラー作品ではなく、本格ミステリーです。

“生首”は登場するんですけど・・・(^^ゞ

 

法月綸太郎(のりづきりんたろう)氏の作品は初めてではないと

思うけれど、久しぶりだと思います。

(よく覚えていない・・・💦)

発行は平成16年(2004年)ですが、作品の設定時が

1999年で、懐かしいというか、ずいぶん時が経った気がしました。

 

この作品は、有栖川有栖氏のアリスシリーズと同じく、

作者と同名の小説家“法月綸太郎”が探偵として

活躍するミステリー。

アリスシリーズと違うのは、相棒が綸太郎の父親、

法月警部であること、父子コンビの探偵ものだということです。

これは、あのエラリー・クイーンと同じパターンです。

(法月氏はあの“後期クイーン問題”について言及された

かたでもあります)

法月警部がヘビースモーカーなところもよく似てる。

クイーンの作品をちょこちょこ思い出したりしました。

 

肝心のストーリーは、うーん、ちょっと入り込めなかった

というところ。

モチーフが彫刻や写真で、彫刻や写真のことを詳しく知らない

ことが一番の理由かなと思う。

綸太郎が高校の後輩でカメラマンの田代から個展の案内をもらい、

出かけるところから始まる。

その個展会場で、有名な彫刻家の娘 川島江知佳と知り合うが、

やがてその彫刻家が亡くなり、遺作となった彫刻の首が

切り取られ持ち去られたことから、綸太郎が調査を頼まれる

ことになった。

しばらくして江知佳が行方不明になり・・・

 

石膏彫刻についての解説も、よくわからないから

ちゃんと頭に入っていなくて、

最後の謎解きでそれらがすべて収斂されていくときになって、

「あー、あのときの、あれか!」

ということになってしまった。

ミステリーの読み方が失敗だったと言える。

月氏の他の作品も機会があれば読んでみたい。