また台風が近づいてきています。
千葉の被災地のことを思うとつらいです。
備えられることは備え、十分に注意しましょう。
有栖川有栖著「鍵の掛かった男」を読みました。
本屋さんでタイトルの「鍵~」のみ覚えていて、表記の本と
辻村深月著「鍵のない夢を見る」だと見当をつけ、
図書館で予約しました。
作者と同じ名前の作家、有栖川有栖とその大学時代の友人で
大学准教授の火村英生のコンビが活躍する“火村シリーズ”。
楽しく見ていました。
本屋さんで見たとき、今度続編が・・・と文庫の帯にあったが、
テレビの地上波ではなく、ネット配信(hulu)のようだ。
ショック・・・Σ( ̄ロ ̄lll)
それはともかく。
「鍵の掛かった男」、今まで読んだ“火村シリーズ”とは
少し違いました。
まず、ワトソン役の有栖が火村センセ顔負けの活躍をすること。
↑ (失礼か)
1月に事件が起こり、2月、大学入試で忙しい火村のいないまま
捜査を続ける有栖が今回頼もしかったです。
また、大阪中之島を舞台にしていることで、知った地名や
建物が出てきて身近に感じました。
中之島にある小さなホテルで初老の男性が亡くなり、警察は
自殺として処理しようとしているが、自殺の見解に納得できない
ホテルの常連客が有栖に捜査を依頼する。
男性は5年間、ホテルのスイートルームに住み続け、ホテルの
従業員や常連客と家族のように過ごしていたが、
その過去や来歴などは全くわからず、謎に満ちていた。
「鍵の掛かった男」の錠前をはずしていこうとする有栖だが、
まるでたまねぎのように剥いても剥いても中身がない ♪ ♫
亡くなった男性はいったい誰?
自殺? 他殺?
他殺なら犯人は誰?
宮部みゆきさんが “火村シリーズ”について、
「いわゆるサザエさん方式」と言っているが、
時代が移り変わっても有栖と火村は歳をとらない。
今も有栖は夕陽丘のマンションに仕事場を持ち、
火村は学生時代の下宿先を住処に、大家さんと猫とで
暮らしている。
こちらは30年以上年齢を重ねたが、変わらぬ若さと
コンビ愛をみせてくれる二人に感謝をしたい。