もりっちゃんのゆるブログ

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「新装版 46番目の密室」を読みました

5月も最終週となりました。もうじき梅雨のシーズンなんですね~

大雨で災害にならないことを祈るばかりです。

外に買い物やウォーキングに行くときは、

アマビエのマスコットをぶら下げてコロナを撃退(`・ω・´)b

もちろん手洗いと消毒も。 

 

新装版 46番目の密室 (講談社文庫)

「新装版 46番目の密室」(有栖川有栖 著)を読みました。

有栖川ミステリを続けて読んでるな~

ちょろっと読みだすと続きが気になってしまい、気づいたら謎解きまで

来てしまったという典型的なミステリの醍醐味を味わわせて

もらえる作品です。

 

「46番目の密室」は火村&アリス シリーズの始まりとなった

第1作。

講談社ノベルスの刊行が1992年、文庫化が95年。

その新装版が2009年に出て、私が買ったのが2016年。

新装にあたって、そこそこ手を入れられたそうだが、

旧版を持っていない私には違いがわからない。

火村とアリスはこの作品当時32歳。それから2歳年を重ね、

34歳で2人の年は止まってしまった。(笑)

 

火村センセが気障でちょっと笑ってしまう。

「確かに掛け金は降りていたんですね?」

と聞く取り調べの警視に向かって、

「ええ、未来の妻の名に賭けて」

と答え、

別の質問には、

「はい。初恋の人の名に賭けてもいい」

と言う。

今は言わんやろ。さすがの火村センセも。

 

まだ駆け出しの作家アリスが、恒例のクリスマスパーティー

火村を伴って出かける。

パーティーの会場は、軽井沢にある推理小説作家 真壁聖一氏の

別荘だ。

真壁は密室トリックのミステリだけを発表している

大家。今まで45作品、45の密室トリックを披露し、

46番目の作品を執筆中という設定だ。

「お出かけ巻き込まれ型」だが、この作品のポイントはやはり

密室だろう。

 

作者の有栖川さんは、特に密室ものを多く書かれているわけでは

ないが、密室に対してはかなりの思い入れがあると思う。

有栖川有栖の密室大図鑑」という本を出されていて、

03年新潮文庫で文庫化もされた。(いずれ買うつもり)

作中では、真壁が「日本のディクスン・カー」と称されているという

設定だが、密室といえば、確かにジョン・ディクスン・カー

(これは本名、ペンネームの別名カーター・ディクスン)かなと思う。

 

手元にある創元推理文庫の「ユダの窓」。 

ユダの窓 (創元推理文庫)

ちゃんと本文に入る前に間取り図が付いています。

わくわく(笑)

 

日本のミステリでは横溝正史の「本陣殺人事件」かな~

他にぱっとは思い出せない・・・

 

「46番目の密室」の犯人の動機を火村・アリスコンビは公にしない。

それは哀しくつらい動機だからだ。 

密室という論理的なトリックと、悲しい動機は

お互いを際立たせているなと思いました。

次もまたこのシリーズを読むか、

全く違う作品になるか、

今はまだわかりません。