もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

クリスマス気分

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近所のショッピングセンターの空き店舗に飾られたクリスマス飾りです。

2か月前まで営業していましたが、最近閉店しました。

コロナの影響かどうかはわかりません。

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今年はいつものようなウキウキした気分にはなれませんが、

心の中で楽しむだけならいいですよね。

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  (無料イラストより)

「世界にただひとりのサンタクロース 鳥居の密室」を読みました

明日から12月。気分はクリスマスと言いたいですが、

今年はちょっと違いますね。 

 サンタクロースも移動が大変。でもきっとマスクをつけてがんばって

くれるでしょう。

 

鳥居の密室―世界にただひとりのサンタクロース―

「世界にただひとりのサンタクロース 鳥居の密室」(島田荘司 著)を

読みました。

島田荘司氏の著作は好きでほとんど読んでいますが、この作品は

初読。発行は2018年で、ふんふん、新しい作品ですね。

御手洗潔(みたらい きよし)シリーズになるけれど、御手洗が

京大医学部在学中の事件なので、若かりし頃のエピソードになりますね。

あれっ、御手洗さんって医学部出身だったっけ。

 

浪人生のサトルは、予備校のクラスメート 楓の生い立ちを知り、

自分の志望校の先輩である御手洗に相談をもちかける。

楓は8歳のとき、密室だった家で母親を殺され、父親は電車に飛び込んで

自殺してしまい、父親の姉である叔母にひきとられて育った。

母を殺したとされる犯人は、自白したものの裁判で翻意し、10年たっても

裁判が続いているという。

楓が当時住んでいた家は、錦天満宮の鳥居の隣にあった。

 

この物語のベースとなっている謎の鳥居は、私もテレビで見た覚えが

ある。

京都は不思議な謎に満ちた土地だ。

他にも不思議な京都の逸話が描かれている。

 

どちらかというと若い世代向けの作品と思われ、若い人へのエール

も感じられた。

「ヴォランティア仕事からはお礼はいただけませんよ。

ぼくとしては、この社会を歩いているのが、意地悪で、人を傷つける

のが趣味の、糞みたいな連中ばかりじゃないと、彼が解ってくれたら

それでいいです」

  (「世界にただひとりのサンタクロース 鳥居の密室」より)

作品の最後に語られる御手洗の言葉だ。 

 

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を読みました

 NHKの朝ドラ(連続テレビ小説)「エール」、

ドラマの最終回を今日迎えました。

え、木曜日なのに? 明日では? と思いますよね。

ドラマは今日で終わり。

明日はNHKホールでのカーテンコールだそうです。

ひゃあ~楽しみ! 

今年しんどいときは、GReeeeNの「エール」を何度も聞き、

励まされてきました。

「音楽」がテーマのドラマで、とても興味深く見れました。

本来は開かれていた東京オリンピック2020と同時に見られるはずだった

「エール」。

こんな事態は誰もが予想しなかったけれど、

 「エール」は私たちを毎日励ましてくれるドラマになりました。

どうもありがとうございました。<(_ _)>

明日のコンサート、薬師丸ひろ子さんや菊池桃子さんも歌うかな。

楽しみにしています(^^)/

 

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「ナミヤ雑貨店の奇蹟」(東野圭吾 著)を読みました。

文庫本はこちら。 ↓

ナミヤ雑貨店の奇蹟 (角川文庫)

雑誌連載が2011年、単行本発行が2012年です。

2017年には映画化もされました。

敦也、翔太、幸平の3人組が、何らかの悪事を働いて車で逃げる途中、

車が故障したため、翔太の知る廃屋に隠れて夜を明かすところから

物語は始まる。

その廃屋は閉店した雑貨店のようだった。

 

パラレルワールドものです。なのでちょっとややこしい。

登場人物も多いし、相関関係もあって、ときどき読むのを止めて

頭を整理しないといけませんでした。

(私の頭が老化で鈍っているせいでもあります)

3人組が働いた悪事は何か。

夜が明けて朝になったら3人組はどうしたか。

最後はほっこりします。

 

雑貨屋、雑貨店に思い出はありますか?

私は子どもの頃に「よろずや」と呼ばれていたお店で、

お菓子やパンを買った記憶があります。

食品だけでなく、洗剤などの日用品や文房具、タオルなんかも

売ってました。

まさに今のコンビニですね。

でも種類は限られていたし、他に売っている店がなかったから

仕方なく利用するという感じでした。

 

大人になってからも地方へ旅行に行くと、

ほんとに食べるお店がなくて、よろずやでパンとジュースを買って

お昼にしたことがありました。

そのパンとジュースを食べる場所もなくて、お寺の縁側を

訳を言ってお借りしました。

なんとも長閑な時代でした。

 

「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」へ その2

平年並みの気温に戻りつつあります。

今年はラニーニャの年で寒い冬になると予想されていたのに、

ほんまかいな。 

でも油断しないようにしないと。

 

 11/18(水)に行った「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」の記事、

続きです。

 

パンフレットからいくつか作品を紹介します。

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フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》 1888年

ゴッホがアルル時代に描いた、花瓶に挿したひまわりの花は7点ある。

1点は焼失し、本作は現存する6点のうちのひとつ。

ひまわりを描いた目的は、芸術家の理想共同体の拠点となるはずだった

「黄色い家」を飾るため。

黄金色に輝くひまわりは、太陽と同じく、南仏アルルを象徴し、

ゴッホ自身の生命力の証ともなった。

キャンバスをはみ出して、黄色い光が展示室全体に広がる感じがしました。

ひまわりの茎がうねうねしていて、動き出しそう。

ひまわりは私の一番好きな花なので、感激しました。

 

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ヨハネス・フェルメール 《ヴァージナルの前に座る若い女性》1670-72頃

17世紀末のそれなりに高い身分の洗練された女性が、豪華な自宅へ

訪問者を招き入れている所。

大理石の床や美しく飾られたヴァージナル、引かれたカーテン、

壁に掛かる金の額縁に入った絵からは、内装の豪華さがわかる。

女性の表情がなんともいえない。うれしいような物憂いような。

薄暗い部屋でブルーのドレスの色が際立つ。 

 

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クロード・モネ 《睡蓮の池》 1899年

モネは1893年自宅の庭に川から水をひいて池を作り、水面に睡蓮、

周りに柳の木を植え、日本風の太鼓橋を架けた。

池の水面、睡蓮、太鼓橋をモティーフに睡蓮の連作に取り組み、

1926年に没するまで継続した。

本作は睡蓮の初期連作のひとつ。 

モネも大好きな画家。

近くで見て、離れてみて、また近くで見る。

何度見ても飽きない。 

 

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ピエール・オーギュスト・ルノワール 《劇場にて(初めてのお出かけ》 1876-77年

ルノワールは、産業と商業がめざましい発展を遂げるパリでの生活を

享受する人々を好んで描いた。最も理想的な素材としてルノワール

選んだのは、若くて健康的で屈託のない娘たちであった。

初めて劇場に出かけて桟敷に座って熱心に舞台を眺める若い少女の

初々しい姿が主題となっている。

  

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カルロ・クリヴェッリ 《聖エミディウスを伴う受胎告知》 1486年

天使ガブリエル(左端)がマリア(右端)に受胎告知

(神の子をみごもったことを知らせる)する場面。 

ガブリエルが伴っているのは聖エミディウスで、このように受胎告知の

場面に「連れ」がいるのはまれ。

この絵は作者クリヴェッリが暮らした町アスコリ・ピチェーノ

厳律フランチェスコ会女子修道院のために描かれた。

アスコリ・ピチェーノは当時ローマ教皇領だったが、受胎告知の祝日

(3/25)に町の自治権が認められた。

聖エミディウスが手に持っているのは町の模型。

教皇の支配からの自治権獲得を示す出来事として強調している。

 

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ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー

  《ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス》 1829年

本作品は、ホメロスの「オデュッセイア」の第9歌で語られる逸話を

描いたもの。

トロイア戦争からの帰途、一つめの巨人キュプロクスたちの住む島に

立ち寄ったオデュッセウスと部下たちは、巨人のひとりポリュフェモス

の洞窟に閉じ込められてしまう。オデュッセウスは知恵をめぐらせて

仲間とともにポリュフェモスの目を潰し、洞窟から脱出して船に戻る

ことができた。

ターナーは学生時代から好きな画家。

イギリスのどんよりした空や雲、空気まで描く、風景画家だ。 

久しぶりにターナーの絵を見られただけでも大満足だった。


 ※引用部分は図録より抜粋

 

鑑賞後、グッズ売り場でお土産を物色。

混みあわないように、ここも人数制限され、順番が回ってくるまで

列に並びました。 

図録と絵はがき、プラしおりを買いました。

 

美術館を出るとちょうど昼の12時でした。

もともとお弁当(おかずと果物のみ)を用意してきてたので、

コンビニでおにぎりを買い、堂島川沿いの遊歩道のベンチで食べました。

コロナの感染者が急増していたので、お店に入るのはやめたのでした。

 

感染者の状況がどうなっているか、先のことはわからないので、

旅行の予約や期日指定のチケットの購入は難しいと感じました。

今回は無理して出かけましたが、これからは感染が落ち着いているときに、

当日チケットで出かけられるところを探そうと思います。

まあしばらくは無理ですね。

 

今年もほぼ残り1か月。無事年が越せるように考えて大事に

過ごそうと思います。

 

「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」へ その1

 先週の水曜日(11/18)、国立国際美術館(大阪中之島)へ

「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」を見に行きました。

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骨組みのようなオブジェが美術館の1階部分。(後方のビルは関電のビル)

10時からの日時指定券で、10時前には既に長蛇の列が・・・ ↑

チケットの確認、注意事項の説明、体温チェックと手指消毒を終えて

やっと入場。

ロッカーに荷物を入れ、トイレに並ぶ。

地下3階まで降りて、やっと展示室の入り口に着きました。

 

ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、1824年に設立された英国の

美術館。ロンドン中心部、トラファルガー広場に面して建っています。

多くのヨーロッパの美術館とは異なり、王室の収集を母体とせず、

市民の手で市民のために形成されたことが一番の特徴です。

今回出品された61点全てが初来日。生きててよかった・・・・(T_T)

 

7部構成で展示されていました。

  ↓

Ⅰ イタリア・ルネサンス絵画の収集

  サンドロ・ボッティチェッリ  《聖ゼノビウス伝より初期の四場面》

  ティツィアーノ・ ヴェチェッリオ《ノリ・メ・タンゲレ》

  ヤコポ・ティントレット    《天の川の起源》

 

Ⅱ オランダ絵画の黄金時代

   レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン

                 《34歳の自画像》

  ヤン・ステーン        《農民一家の食事(食前の祈り》

  ヨハネス・フェルメール    《ヴァージナルの前に座る若い女性》

  

Ⅲ ヴァン・ダイクとイギリス肖像画

  アンソニー・ヴァン・ダイク

  《レディ・エリザベス・シンベビーとアンドーヴァー子爵夫人ドロシー》

 

Ⅳ グランド・ツアー

  カナレット(本名:ジョヴァンニ・アントニオ・カナル)

                《ヴェネツィア:大運河のレガッタ》 

  フランチェスコ・グアルディ 《ヴェネツィアサン・マルコ広場

 

Ⅴ スペイン絵画の発見

  フランシスコ・デ・ゴヤ 《ウェリントン公爵

  エル・グレコ(本名:ドメニコス・テオトコプーロス)

              《神殿から商人を追い払うキリスト》

  ディエゴ・ベラスケス  《マルタとマリアの家のキリスト》

  バルトロメ・エステバン・ムリーリョ 

               《幼い洗礼者聖ヨハネと子羊》 

 

Ⅵ 風景画とピクチャレスク

  二コラ・プッサン 《泉で足を洗う男のいる風景》

  ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 

           《ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス

 

Ⅶ イギリスにおけるフランス近代美術受容

  ジャン=バティスト=カミーユ・コロー

            《西方より望むアヴィニョン

  カミーユピサロ  《シデナムの並木道》

  ピエール=オーギュスト・ルノワール 

            《劇場にて(初めてのお出かけ)》

  エドガー・ドガ   《バレエの踊り子》

  クロード・モネ   《睡蓮の池》

  フィンセント・ファン・ゴッホ   《ひまわり》

  ポール・ゴーガン  《花瓶の花》

  ポール・セザンヌ  《プロヴァンスの丘》 

  ※赤字は主な作品

 

「私語は慎んでください」というカードを持ってスタッフさんが

巡回していますが、みんな興奮してきてしゃべってしまいます。

 

次回は作品を少し紹介します。

 

「終の盟約」を読みました

巷は3連休。我が家は特に何も変わりません。

コロナが爆発的に増えてきて、いよいよ何か制限がかかるかもしれないと

思い、図書館で本を多めに借りてきました。

家で静かに過ごそうと思います。

 

終の盟約 (集英社文芸単行本)

「終(つい)の盟約」(楡周平 著)を読みました。

2020年2月発行の新しい本です。

内科医の藤枝輝彦は同居(二世帯住宅)していた父親の久が

認知症を発症していることに気づく。

久は「延命治療の拒否と、認知症の場合は病院か施設に入れること」を

書いた事前指示書を輝彦に託していた。

その指示書通り、専門病院に久を入院させた輝彦だが、ほどなく

久が心不全で急死。

その死因に輝彦と弟の真也も疑問を抱くが・・・

 

初めはミステリー(病死だと思ったら殺人だったみたいな)かと

思って読んでいたが、どうも違う。

ミステリータッチだが、社会問題を描いているのだ。

医療問題(延命治療、安楽死)、介護問題(認知症、自宅介護)、

格差社会(経済的、地域的、職業などの格差)、少子化問題

いろいろ盛り込まれている。

 

去年だったか、老後に2,000万円必要だという試算が発表されて

話題になった。

とにかく恐ろしい世の中になった、というのが当時の私の感想だった。

ぼやーっとした老後の不安が、急に数字になって突き付けられた

気がした。

この本を読んでその思いをあらたにした。

これで老後は安心だといえる金額にはきりがない。

安心して過ごせる「心の杖」のようなものがないと、

ずぶとく生きられないかもしれない。

 

楡周平さんの著作、初めてでした。骨太でした。