春の嵐のあとはいよいよお花見シーズン🌸
気温が上がって一気に開花が進んだようです。
静かに眺めるだけですが、心が躍りますね。
「ヒポクラテスの憂鬱」(中山七里 著)を読みました。
「ヒポクラテスの誓い」の続編です。
前作では、半ば強制的に法医学教室へ異動させられた
栂野真琴だったが、1年経ち立派な(?)助教に
なっている。
古手川刑事とも相変わらずいいコンビだ。
県警(埼玉県警の設定)のホームページの掲示板に
“コレクター”(修正者)と名乗る人物から書き込みがある。
『全ての死に解剖が行われないのは、わたしにとって
好都合である。埼玉県警は今後県下で発生する
自然死・事故死において、そこに企みが潜んでいないか
どうか見極めるがいい。』
このコレクターの指摘通り、実際に自然死や事故死とされた
遺体を解剖すると事件性が疑われる所見がみられる。
コレクターは何者? なぜそんなことがわかるのか?
物語を通して根底にある司法解剖制度の手薄さの
問題が浮かび上がってくる。
法医学を志す医者が減っていること。
その理由に他の専攻科より薄給なこと。
解剖医が少ないから非常に忙しい。
設備に投資できない。
労働環境が悪い。
・・・と悪循環で人手不足になり、解剖数が限られ、
見過ごされた不審死が存在してしまうのだ。
目次は以下の通り。
- 堕ちる
- 熱中せる(のぼせる)
- 焼ける
- 停まる
- 吊るす
- 暴く
最後の“暴く”で“コレクター”の正体が明らかになり、
無事解決。
このシリーズはまだ続きます。
予約本が到着するのを待っています(^^)/