もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「鏡の花」を読みました

いいお天気続きです。🌞夏物の洗濯や布団干しにちょうどいいです。

しかし!

もりっちゃんは腰痛😲になってしまいました・・・(T_T)

ほんと季節の変わり目に弱いです。

ぼちぼちやっていきます(^^)/

 

鏡の花 (集英社文庫)

「鏡の花」(道尾秀介 著)を読みました。

久しぶりの道尾作品です。

ミステリーやホラーの他 幅広いジャンルの作品を発表されている道尾さんですが、この作品は“ミステリアス”な連作短編集です。

  • 第一章 やさしい風の道
  • 第二章 つめたい夏の針
  • 第三章 きえない花の声
  • 第四章 たゆたう海の月
  • 第五章 かそけき星の影
  • 第六章 鏡の花

一章から五章までは、章単体で独立した短編になっている。それでいて、共通する登場人物がいる。関連があるのかなと思う。でもおかしい。つじつまが合わない。

一種のパラレルワールドなのかと思わせる。

その意味が第六章でわかる、という構成だ。

 

私たちは家族や友人、地域の人々などいろんな人に囲まれて暮らしているが、どの人も自分の目を通してしか世界を見ていない。他人がどう見ているのかは自分にはわからない。同じ世界にいるけれど(存在しているけれど)、同じ世界で生きているとは言えないのかも・・・と思った。

自分とは違う世界を想像することは難しいけれど、少し優しい気持ちになれる。

そうか、君にはこう見えているのかと。

 

目次を見てもわかるように、この連作短編には自然物ー木石草花や自然現象をモチーフに取り入れている。それが“ミステリアス”な雰囲気をやさしく包み込み、情感を醸しているように思う。

道尾作品では「月と蟹」が今のところ一番好きだが、ミステリーなら「向日葵の咲かない夏」の驚きを忘れることができない。

 

moricchan24.hatenablog.com

 

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次はどんな作品を書いてくれるのか楽しみな作家さんです。

私の方は、「鏡の花」の姉妹編ともいえる「光媒の花」を読もうと思います。