梅雨の末期は災害級の雨になると聞いていますが、今年も
大きな災害が起こってしまいました。
お見舞い申し上げます。
兵庫県も今週からずっと雨で、昨日から大雨警報が出ています。
気をつけましょう。
早くも夏バテ第1波か、体調がいまいち。
ぼちぼちゆっくり過ごします。
「死の扉」(小杉健治 著)を読みました。
小杉健治氏の作品はだいぶ読みました。今は処分したかもしれませんが、
文庫で何冊か買いましたし、図書館でも借りました。
法廷ミステリーが多く、ドラマの原作にもたくさんなっています。
いち押しは何かな~
やっぱり「絆」でしょうか。
最近は時代物も書かれていますが、読んだことはありません。
さて、「死の扉」は検事さんが主人公なのですが、法廷のシーンは
冒頭だけです。
横浜地検の華岡徹(はなおか とおる)検事が事件と向き合ううちに、
自分の身内の「死」についても向き合うことになります。
テーマのひとつが「終末期鎮静」です。
このことばは、最近見たテレビのドキュメンタリーで知りました。
末期がんで自宅で療養する男性が、終末期鎮静を行うかどうかを
家族や往診する医師と相談する場面がありました。
男性には妻と小学生の女の子がいます。
子どもに自分の苦しむところを見せたくないと男性は言います。
「終末期鎮静」は、薬を使って意識を低下させ、痛みを緩和したまま
死を迎えさせるという治療法です。
深く眠ってしまう状態になるので、コミュニケーションがとれなく
なり、苦しむ患者との板挟みになる家族も多いとのことでした。
病状のよくなる見込みがなく、肉体的精神的苦痛が大きく、
本人と家族の両方が希望し、医師の認めるところでのみ
行える治療法だと私は理解しました。
華岡検事は事件を通して「死」に対する考え方が 変化します。
ミステリーの面より、その変化が興味深かったです。