もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「讃歌」を読みました

1日に誕生日を迎えました。

偶数の年になってしまったのでちょっとパワーが下がり気味です。

(2年ごとにパワーがさがる(笑))

旦那さんがバラの花を買ってきてくれました。

f:id:moricchan24:20210703132041j:plain

元気を出そう!
 

 「讃歌」(篠田節子 著)を読みました。

f:id:moricchan24:20210620133117j:plain

 

文庫本はこちら。 ↓

讃歌 (朝日文庫)

 

久しぶりに篠田ワールドに帰ってきました。

2004年9月16日~2005年4月16日まで朝日新聞に連載された

小説です。

主人公の小野(男性)はテレビ番組(主に報道やドキュメンタリー)

制作会社の東経映像に勤めるディレクター。

仕事を通じて知り合った、ミカエルレコード(クラシック音楽専門)

の社長、熊谷の誘いで訪れたコンサートで

ヴィオラ奏者柳原園子の奏でる音楽を初めて聴いた。

感動のあまり涙を流してしまう小野。

熊谷の協力で、園子のドキュメンタリー番組の制作に向けて

動いていく。

こんな感じで始まるのだが、最初のうちは離陸したけどどう着陸するのか

わからない飛行機に乗ったみたいで、どうにももどかしかった。

篠田ワールドなんだから、まさか感動路線ではあるまい。

と思って読み進めていくと、中盤から暗雲がたちこめてくる。

 

テレビというメディアの恐ろしさ、その権威に追随することの

愚かさを今更ながら思い知らされた。

(「讃歌」より)

いったい音楽とは何なのか。何のためにあるのか。何が正統で

何が邪道なのか、小野にはわからない。

(「讃歌」より)

私の感想も上の2つの小野の思いに集約される。

自業自得かもしれないが、園子さんはかわいそうだなと思いました。