1日に誕生日を迎えました。
偶数の年になってしまったのでちょっとパワーが下がり気味です。
(2年ごとにパワーがさがる(笑))
旦那さんがバラの花を買ってきてくれました。
元気を出そう!
「讃歌」(篠田節子 著)を読みました。
文庫本はこちら。 ↓
久しぶりに篠田ワールドに帰ってきました。
2004年9月16日~2005年4月16日まで朝日新聞に連載された
小説です。
主人公の小野(男性)はテレビ番組(主に報道やドキュメンタリー)
制作会社の東経映像に勤めるディレクター。
仕事を通じて知り合った、ミカエルレコード(クラシック音楽専門)
の社長、熊谷の誘いで訪れたコンサートで
ヴィオラ奏者柳原園子の奏でる音楽を初めて聴いた。
感動のあまり涙を流してしまう小野。
熊谷の協力で、園子のドキュメンタリー番組の制作に向けて
動いていく。
こんな感じで始まるのだが、最初のうちは離陸したけどどう着陸するのか
わからない飛行機に乗ったみたいで、どうにももどかしかった。
篠田ワールドなんだから、まさか感動路線ではあるまい。
と思って読み進めていくと、中盤から暗雲がたちこめてくる。
テレビというメディアの恐ろしさ、その権威に追随することの
愚かさを今更ながら思い知らされた。
(「讃歌」より)
いったい音楽とは何なのか。何のためにあるのか。何が正統で
何が邪道なのか、小野にはわからない。
(「讃歌」より)
私の感想も上の2つの小野の思いに集約される。
自業自得かもしれないが、園子さんはかわいそうだなと思いました。