もりっちゃんのゆるブログ

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「潮首岬に郭公の鳴く」を読みました

クリスマス🎄 🎅 🎁 🎂

金曜日から厳しい寒さで参っています🧤

大雪に見舞われた所に比べれば、参っていてはいけないのだけど・・・

停電もあちこちであるみたい。寒い時期はよけい大変です。

この一週間は穏やかで、無事にお正月を迎えたいです。

 

潮首岬に郭公の鳴く (光文社文庫 ひ 21-2)

「潮首岬に郭公の鳴く」(平石貴樹 著)を読みました。

初めての作家さんです。

図書館で見つけて借りてきました。

 

北海道函館を舞台に、地元の名士の三姉妹が芭蕉の俳句に見立てて

殺される。

現代版「獄門島」というところか。

横溝作品の中では「獄門島」がマイベスト。

ドラマや映画も見たし、原作も何度も読んだ。

ただ共通点はそれだけで、背景やトリック、動機なんかは

まったく違う。

 

親切なミステリーというのが率直な感想。

普通はさらっと一度だけ触れられる伏線が、何度か繰り返して

出てくるので、「これはヒントだな」とわかる。

物語の進行役は刑事の舟見俊介警部補だが、事件の謎解きは

ぽっと出のジャン・ピエール・プラット少年が鮮やかに行う。

ジャン・ピエールは、どうもこの作品の前に舟見刑事と共に

操作をしていて、旧知の仲らしい。

私には、トリックはわからなかったが、犯人と大体の動機は

ほぼ当てることができた。

 

作者は北海道出身で今の函館の様子もうかがうことができた。

私は20代のとき一度だけ北海道へ旅行した。

そのときは、青森まで寝台特急青函連絡船で函館に着いた。

その寝台特急も連絡船も今やなくなった。

新幹線が開通し、函館駅は通らなくなった。

今は函館北斗駅(函館駅の北)までだが、札幌を経て

旭川まで通じる計画だそう。

新幹線ができて、札幌まで函館を経ずに行くことができるようになり、

どうも函館の街や近辺の様子がだいぶ変わったようだ。

淋しい気がするが、仕方ないことかもしれない。

 (無料イラストより)