もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「煉獄の丘」を読みました

11月になりました。今日は少し冷たい雨の日です。☔

インフルエンザの予防接種を受けてきました。

外は寒いし、午後はおとなしくしていることにします。

 

煉獄の丘 (講談社文庫)

「煉獄の丘」(ウィリアム・ケント・クルーガー 著/

野口百合子 訳)を読みました。

 

「ありふれた祈り」でこの作家を知り、コーク・オコナーシリーズ

と呼ばれるシリーズ物を読んでみることにした。

7冊出ているようなのだが、北上次郎氏のおすすめに

従い、3冊目と7冊目を読むことにした。

この「煉獄の丘」はシリーズ3作目にあたる。

 

「煉獄」と聞いて「杏寿郎」と反応する人は多いかな~

私は特にファンではないけれど、顔はわかります(笑)

鬼滅の刃」の作者が意識してそう名付けたかは知りませんが、

「煉獄」は宗教的な言葉です。

ラテン語でPurgatorium。

キリスト教において神により許され義とされたが、

その罪の償いをまだ終わっていない死者の霊魂が、

死後至福の状態に導かれるまで、残された償いを果すために

おかれると信じられる苦しみの状態。

この状態にある死者のために祈ることが可能であり、

またよいこととされる。

コトバンクより)

キリスト教でもカトリックに限られ、天国には行けなかったが、

地獄にも墜ちなかった中間的なところらしい。

宗教画を見ると、火が燃えている世界のようだ。

 

原題は「Purgatory Ridge」。

初めに、コーク・オコナーシリーズと紹介したが、

コーク・オコナーは元保安官。

今はハンバーガー屋さんをしている。

弁護士の妻とのあいだに一男二女がいる。

コークの家族の物語はシリーズのそれまでの巻で

語られていて、この作品でもさらっと触れられている。

読んでいくうちにその事情も気になり、

うーん、第1巻から読むべきだったか…

 

シリーズ物なので主人公は変わらずコークなのだが、

主要ゲストはジョン・ルペールという男。

彼は「煉獄の丘」と呼ばれる溶岩の丘に住んでいる。

私は燃える溶岩だった地が比喩的に呼ばれているだけだと

思ったのだが、「煉獄」にはもうちょっと深い意味があった。

 

ハードボイルドは正直苦手なのだが、

コークの子どもたちによって少しマイルドになっている。

コークは『ダイ・ハード』並みに頑丈で、

たぶん主人公だから死ぬことはないだろうという、

勝手な安心感もある。

ハードボイルドはあまり読んだことがないけれど、

この作品は気に入った。

 

次は、シリーズ7冊目の「血の咆哮」を読もうと思います(^^)/