もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「優等生は探偵に向かない」を読みました

夜はだいぶ涼しくなって、長袖のパジャマに替えましたが、

日中はまだまだ半袖。

もう秋のお彼岸は終わりなのに。

秋が短い予感・・・🍁

 

優等生は探偵に向かない 自由研究には向かない殺人 (創元推理文庫)

「優等生は探偵に向かない」(ホリー・ジャクソン 著/

服部京子 訳)を読みました。

(原題は“Good Girl, Bad Blood”)

 

多くのミステリーランキングで上位に入った前作

「自由研究には向かない殺人」の続編だが、

続編というより“第2幕”というべき位置づけに感じる。

主人公のピップが、前作で経験した犯罪の全貌を、

ポッドキャスト番組(Podcast:ざっくり言えば

インターネットラジオ、音声配信みたいなもの。

詳しくは検索を)で配信するところから始まり、

登場人物も共通している。

前作を読んでいないと、しょっぱなからネタバレに

なってしまうし、順番通り読むのがおすすめ。

 

前作「自由研究には向かない殺人」は5年前の失踪事件を

扱ったのに対し、今回はリアルタイムの失踪事件。

友人のコナーの兄 ジェイミーが失踪するのだ。

文庫の紹介文より ↓

高校生のピップは、友人から失踪した兄ジェイミーの

行方を捜してくれと依頼され、ポッドキャスト

調査の進捗を配信し、リスナーから手がかりを集めることに。

関係者へのインタビューやSNSも調べ、少しずつ明らかに

なっていく、失踪までのジェイミーの行動。やがて

ピップの類い稀な推理が、恐るべき真相を暴きだす。

 

リアルな事件に徐々に巻き込まれていくピップ。

日常に潜む闇と恐怖は、前作より増した感がある。

後日談を除く物語の最終盤で、私は泣いてしまった・・・

恐さにではない。 悲しさとも違う。

なんやろな~ ピップの必死さみたいなのに打たれた。

何度も何度も彼の名を呼ぶピップ。

読み終えてから数えた。14回呼んでいる。

このシーンから先は、読んでも頭に入ってこない感じで、

感情がフラットになってしまった。

 

自分の心にある“銃”に気づいたピップ。

それは、人に向けられる悪意や、正義という名の憎悪。

傷ついたピップは立ち直れるのか。

そして逃亡している容疑者(警察! しっかり!)は

捕まるのか。

来年出る第3巻(原題は“As Good As Dead” 邦題も

注目!)を楽しみに待ちたい。