もりっちゃんのゆるブログ

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杏雨書屋「流行り病を乗り越えて」展 その2

いいお天気が続きます。

昨日はこたつの上掛けを干しました。

 

「流行り病を乗り越えて」展を見に、大阪

道修町の杏雨書屋を訪れた続きです。

今回は、パンフレットを参考に展示資料の紹介をします。

主に江戸時代の資料で、当時の流行り病としては

「疱瘡」(天然痘)、麻疹(はしか)、暴瀉病(コレラ

が恐れられていました。

 

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この赤いやっこ凧の絵は“赤絵”、“疱瘡絵”と言い、

魔除けとして祀られました。

疱瘡だけでなく、はしかや他の感染症にも“効く”

とされました。

江戸時代には、既に「牛痘」(牛のかかる天然痘)を利用した

種痘が入ってきていました。

私は種痘を打った跡が腕にありますが、息子はしていません。

天然痘はありがたいことに(研究施設を除いて)撲滅された

からです。

私の腕の跡は1か所ですが、

江戸時代の絵を見ると、10か所以上ありました。

それくらいしないと効き目がなかったのかと思いました。

 

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これは、“麻疹童子”というはしかの悪者を

酒屋と屋形船連合がやっつけている絵です。

なぜ酒屋と屋形船なのか、説明があったと思いますが、

メモし忘れました。

上に「やっていいこと、悪いこと」「食べていいもの、

悪いもの」が書いてあります。

解読してみてください。

 

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こちらも、「食べていいもの、悪いもの」が番付に

なっています。

 

おまじないもいろいろありました。

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パンフにもあるように、馬の飼い葉桶を被ると

はしかに罹らない(軽く済む)という言い伝えがありました。

はしかは子どもがよくかかり、亡くなる病気だったので、

親は本当に何でもしました。

枕元には、金太郎や鍾馗様の人形や絵を置き、

お札には「多羅葉」(たらよう)という葉っぱが

描かれていました。

 

はしかはワクチンができて、子どもが亡くなることは

少なくなりました。でもまだ撲滅されたわけではありません。

 

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最後はコレラです。

下痢がひどく暴瀉病と恐れられました。罹るとあっというまに

コロッとなくなってしまうので、コロリとも呼ばれました。

私は「仁ーJIN」というドラマで知りました。

この絵はコロリと麻疹を退治している絵です。

 

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これはコレラで亡くなった人の棺桶が運ばれた

荼毘をする場所の絵です。

コロリは箇労痢と書かれていますね。

悲惨な情景です・・・

 

アマビエのような予言獣の絵もありました。

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これは「姫魚」(ひめうお)という妖怪。

一種の人魚ですね。角が生えてるなあ~

 

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これは中国の神獣、白沢。

これも角があるよ。

 

人びとは、流行り病を恐れ右往左往しながらも、

神仏に祈り、治療法を工夫しながら乗り越えて

きました。

現代人との違いや類似点を実感するとともに、

それを通じて今回の「コロナ禍」も、

かならず克服できるという希望を持って

いただきたいと願っています。

この企画展に込められた願いが痛切に伝わって

きました。

 

このあと隣の特別展示室も見学し、杏雨書屋を

後にしました。

道修町近辺に来たら必ず寄らないと・・・

というべき少彦名神社に行きました。

すぐそこです。

報告は次回に~~