もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「最後の晩ごはん お兄さんとホットケーキ」を読みました

寒波がやってきました。⛄

金閣寺が雪景色に。

瀬戸内はめったに雪景色にはならないけれど、道路の凍結には

注意しないと。

 

昨日の曽根崎新地のビル火事。驚いたと同時に心が痛みました。

大阪に限らず都会にはこういう1フロアが狭いのっぽビルが多いです。

避難口が1つしかないのはやはり危険。

これから詳しい経緯がわかってくるでしょうが、

防ぐ手だてを考えていかなければいけません。

 

最後の晩ごはん お兄さんとホットケーキ (角川文庫)

「最後の晩ごはん お兄さんとホットケーキ」(椹野道流 著)を

読みました。

「最後の晩ごはん」シリーズ第3巻です。

今まで読んだ2巻で、最後の晩ごはんを食べるのは幽霊、という

仮設をたてていましたが、今回ホットケーキを食べたのは

幽霊ではなく人間でした。

うーん、まだまだ読みが浅かった・・・

 

1巻ごとに登場人物が増えていきます。

第1巻は主人公の五十嵐海里(いがらしかいり)と

海里が働く「ばんめし屋」の店長夏神留二(なつがみりゅうじ)

だけでした。

第2巻では小説家の淡海五朗(おうみごろう)が登場。

そしてこの第3巻では、海里の兄 五十嵐一憲(いがらしかずのり)

が登場します。

一憲と海里は年が離れていることもあり、昔から相性が悪く、

海里が芸能界でスキャンダルを起こし、実家に戻ったときも

冷たい態度で追い出したのでした。

一憲の婚約者の賢木奈津(さかきなつ)が「ばんめし屋」を

訪れ、一憲と海里を何とか仲直りさせようとするのだが・・・

 

仲直りはなかなかうまくいかない。

そんなとき奈津が交通事故に遭ったという知らせが来る。

奈津の意識は戻らない。

奈津の意識を回復させるために作られたのがホットケーキ。

 

第2巻の「小説家と冷やし中華」の記事で、

幽霊と人間の中間のような存在と書いたのは、

ロイドという名の執事の眼鏡。

  ↑ 

ロイドは、もともと眼鏡です。

セルロイド製の眼鏡で、第1巻で海里に拾われました。

その眼鏡はあるイギリス人の持ち物でしたが、イギリス人が

亡くなったことから回りまわって草むらに捨て置かれることに

なったのです。

ロイドは主人のイギリス人が非常に好きだったので、その気持ちが

眼鏡にのりうつり、主人の前ではおしゃべりができ、

短い時間なら人間の姿になることができました。

ロイドは自分を拾ってくれた海里を新しい主人と思い、

バレないように海里とだけおしゃべりしていたのですが、

店長の夏神にはすぐばれ、小説家の淡海さんも知ります。

(表紙の一番左の人物が人間の姿になったロイド)

 

このロイドと海里のやりとりが絶妙でおもしろいです。

ロイドは海里の前でも人間になることができるようになり、

その姿は前の主人のイギリス人。

「ばんめし屋」の常連客は、

「恐ろしく腰の低い、日本語ペラペラのロマンスグレーの

イギリス人」に最初は戸惑いますが、

店長の夏神が、

「日本暮らしの長いイギリス人のご隠居が、暇つぶしに

パートに来てくれてんねん」という説明に納得しています。

 

ロイドは日本なら付喪神という存在かな。

こんな存在、私は結構楽しめます。

見えないものを想像するのも楽しいです。