もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「生物学的文明論」を読みました

12月に入り、師走らしく寒くなってきました。

空気が乾燥し、風もぴりぴりしています。

そろそろ大掃除を始めないと・・・

なんか今年は腰が重いです ←いつもか(笑)

 

生物学的文明論 (新潮新書)

「生物学的文明論」(本川達雄(もとかわたつお) 著)を読みました。

 本川先生の書かれた「ゾウの時間 ネズミの時間」という本は

だいぶ前に読みました。

この本は2011年発行。東日本大震災の年です。

あとがきは、

平成23年3月、技術が作り上げた世界は、何と脆いものかを

実感している日に。

 というメッセージで終えられています。

 

長年、生物学を大学で教えてこられ、ナマコや珊瑚の生態研究を

されてきました。

大学の一般教養の生物学の内容を、NHKラジオ第2放送での連続講演

として放送されたものが書籍化。

 

ラジオの講演原稿が元なので、話しことばで書かれた

とても読みやすい本です。

でも内容は、環境問題、資源・エネルギーの枯渇、超高齢化社会

赤字国債の山など、当時の日本社会の問題をとりあげていて、

「見方を変えれば、うまくいくかもよ」とやさしくアドバイスして

くれています。

 言葉は柔らかいけれど、なかなか辛口の文明論。

 

可愛い、おもしろい、役に立つというような、自分が好き、

自分に得になると感じられるものとばかり付き合おうとする

風潮が、今の世の中、非常に強いですね。嫌いなものとは付き

合わないし、さらには排斥する。

しかし、世の中には、自分にとって都合の良いものばかりが

存在するわけではありません。嫌いなものとも付き合って

いかざるを得ないのが、この世で生きていくことでしょう。

たとえ嫌いでも、その相手が独自の世界をもっていて、

それなりにちゃんと生きているということが理解できれば、

付き合っていけるものだと私は思っています。

  (「生物学的文明論」より)

頭痛いです。特に年を重ねると無理して分かり合おうとは思わなく

なりました。昔は結構がんばったんですが。

ちょこっとは努力しようと思います。やっぱ生きてる限りはね。 

 

 

私が大学の一般教養でとった生物学の講義は、今でも忘れられません。

私の通った大学は、当時3つの校舎に分かれていて、

1回生(関西では大学の1年生~4年生を1回生・・・4回生と

呼びます。今はどうか不明(笑))の水曜日の1時間目が生物でした。

1回生、2回生は一般教養が主で、大阪の池田にある校舎に

通いました。

奈良から池田まで2時間強。1時間目は9:00~なので、

7時前に家を出ないといけません。

阪急梅田駅発の電車に間に合うように必死でした。

池田の駅を降りると大学まで走る学生が名物だったくらいです。

この生物の担当の先生が出席に厳しく(当たり前なんですが)、

でも必修科目だったから落とせない。

私は通学に時間がかかるので、できるだけ1時間目の講義は

とらないようにしたかったのですが・・・

1年間ひたすら時間に間に合うよう通ったことと、

箕面の森に野外実習に行ったことが一番印象に残っています。

(こんなことしか覚えていなくて、先生ごめんなさい<(_ _)>)

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  (無料イラストより)