もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「水に立つ人」を読みました

阪神タイガース、ボロ勝ちしそうです。ふふふ。( *´艸`)

このまま勝ってほしいな。大雨の神宮球場だけど・・・ 

 

水に立つ人 (文春e-book)

「水に立つ人」(香月 夕花(かつきゆか)著)を読みました。

 

同じ作者の「昨日壊れ始めた世界で」が新聞の書評にあったので

予約しようとしたら、図書館にはなかった。

知らない作家さんなので、他の蔵書を読んでみようと

この本を予約しました。

 

短編集で全部で5つの作品を収める。

  • やわらかな足で人魚は
  • 岸辺で私は歌を待つ
  • 彼女の海に沈む
  • 水風船の壊れる朝に
  • 水に立つ人

主人公は全部違って「彼女の海に沈む」以外は全て女性。

タイトルを見ても想像できるが、「水」に関係したもの、

海やら川やら池やらプールやらがモチーフになっているように思う。

程度の差はあれ心に傷を持つ主人公が、前向きに生きていけるきっかけ

となるような出来事との出会い、を描いていると思うが。

ちょっと短編ではもったいないなと思うことが多かった。

 

「やわらかな足で人魚は」は、児童養護施設で暮らす高校3年生の話。

幼い頃に読み聞かせてもらった人魚姫の話を、自分の運命に重ねて、

施設を出たあとの自分の人生を考えている。

「岸辺で私は歌を待つ」は、津波で恋人を失った女性が、ペット専門の

捜索業にいそしむ話。

どれも話を膨らませば長い物語にできそうだ。

ただ、わざと短編にして、読者に背景や物語の続きを想像させる意図が

あるのかもしれない。

 

「昨日壊れはじめた世界で」もそのうち図書館で購入されるかもしれない

から、日を置いて調べることにしましょう。