もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

「イタリアの旅から」を読みました

昨日(6月10日)梅雨入りしました。

今年の梅雨はどうもしょっぱなから大雨のようです。

最近の気候は何でも極端になり、すぐ災害になってしまいます。

西宮市もコロナ感染予防も含めて避難所が変更になりました。

基本的に小中学校の体育館になり、広い場所で密が避けられるように

との狙いです。

これからの台風の時期に備えて準備したいですね。

 

イタリアの旅から―科学者による美術紀行 (新潮文庫)

「イタリアの旅から 科学者による美術紀行」(多田富雄 著)を

読みました。

何年か前にBOOK OFFの108円均一コーナーでもとめたものです。

(多田先生、ケチってすんません💦)

多田富雄先生は免疫学者。

2010年に他界されています。

今回のコロナウィルスの感染拡大について、多田先生ならどう考察

されるだろうと思いを巡らせました。

コロナ感染症の重症化には3つタイプがあるのではと分析されています。

1つは、基礎疾患があること。高血圧や糖尿病、腎疾患などの持病があると

重症化しやすい。

2つめは、血栓ができる。それが脳や心臓の血管に詰まり、脳梗塞

心筋梗塞をおこす。

3つめは免疫機能の暴走。ウィルスが体内に入ってくると防御するのが

免疫機能だが、あるとき正常な細胞も攻撃する暴走をおこす。

特に3つめのタイプは多田先生の専門分野になる。

 

それはともかく、この本、「科学者による美術紀行」と副題が

付いているので、「こちらもちょっとはイタリア芸術わかるよ」

と余裕で開いたら・・・

とんでもなかったです。

イタリアの各地の特に建物ですね。大聖堂や礼拝堂、遺跡、神殿。

そこに描かれる彫刻、フレスコ画、モザイク画。

細かい建築様式。

訪れた建物の説明と、周りの風景、気候、人々の営み、食べ物、

お祭りなどが丁寧に紹介されている。

 

いや、もう全然イタリアのこと知らんかったわ。

過去にローマに2泊、フィレンツェヴェネツィアに1泊ずつ、

計4日間イタリアに滞在したけれど、そんな観光地だけでは、

知ったことにはならへんのやな。反省。

 

おもしろかったのは

リアーチェの戦士というブロンズ像のエピソードと

サルジニアのヌラギという遺跡です。

 

ブロンズ像は、1972年の8月、イタリア半島の南東リアーチェという

村の沖合の海底からほぼ完全な形で発見された、紀元前400年は

下らない2体のブロンズ像です。

紀元前2世紀頃ローマの船が、ギリシャから戦利品として

持ち帰る途中で、暴風にあって難破したため海中に置き去られた

と推定されました。

そんなことがあるんですね~ ひょっとしたら今も海の底に眠る

美術品があるかもしれません。

 

サルジニアはコルシカ島の南にある島です。

ヌラギ(本書ではこう記載されていますが、ウイキペディアでは

ヌラーゲで掲載されています)は、紀元前1500年頃から作られた

巨石建造物。

形が変わっているうえ、建造の目的や用途が謎で、とても

ミステリアスです。

 

イタリアの街と芸術を愛された多田先生の熱意が伝わってきました。

先生の専門である免疫の本も読んでみようかと思いました。

(無理かな・・・)