もりっちゃんのゆるブログ

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『今昔百鬼拾遺 天狗』

今日は日差しが強くて暑いι(´Д`υ)

午前中に近所をウォーキングしましたが、いつもより歩いている人が

少ない気がしました。

 

『今昔百鬼拾遺 天狗』(京極夏彦著)を読み終えました。

今昔百鬼拾遺 天狗 (新潮文庫)

 

河童に続き天狗。

みなさんの天狗のイメージはどんな風ですか?

私はこんなイラスト通りのイメージです。

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 (無料イラストより)

顔が赤くて鼻が高くて、格好は山伏のような。

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 (無料イラストより)

天狗の葉団扇と言われる大きい葉っぱを持っていますね。

強面ですが、私はあまり怖いイメージはないですね。

 

このお話の舞台は東京八王子市の高尾山。

都心から気軽に登れる山として今も人気があるそうです。

山内にある薬王院というお寺は、行基さんによって開山され、

薬師如来を本尊として祀っていましたが、

南北朝時代飯縄大権現(いづなだいごんげん)を奉祀し中興され

ました。

天狗は、飯縄大権現の眷属(随身)として古来より神通力をもつと

されています。

また高尾山は修験道の根本道場として知られ、修行する山伏の姿は

天狗と同一視されることも多いとか。

 

前置きが長くなりました。

この高尾山で若い女性が姿を消す事件が続けて起こる。

今回も呉美由紀と中禅寺敦子が真相究明に乗り出すお話。

「~天狗」は三部作(「~鬼」「~河童」)の中で一番好きかな。

中禅寺敦子さんのセリフをひとつ引用します。

「美由紀ちゃんは嬉しいとか悲しいとか沢山感情を持っていて、

それで正義感もあって、しかも聡明。私は哀しくても辛くても

正しい方が好きなの。そしてどんなに好ましく思っていても

間違っているものは許せないのね。善悪好悪優劣に拘らず、

筋が通っていないと許せない性分なのよ。それが悪いこととは

思わないし、変えるつもりもないけど」

つまらない人間なのと敦子は云った。

  (中略)

「悪い予想は幾らでも出来るでしょう。前にも云ったけど、

最悪の事態を常に予測しておけと云うのが兄貴の教えだし。

だから予想とか、予測とか、そう云うのはね。いいんだ。

でも、その良くない予想が補完されるような事実に辿り着いて

しまうと、どうしようもなく」

厭になることもあると敦子は云った。

「面倒臭い女なのよ」

 

やっと「百鬼夜行シリーズ」の新作3冊ともアップできたので、

次の本に移れそう。

 何を読もうかな~📖