もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

『今昔百鬼拾遺 河童』 

雨が上がって今日は蒸し暑くなっています。🌞

外ではマスクが暑くて辛くなってきました。

夏はこれからなのに・・・先が思いやられます(T_T)

 

今昔百鬼拾遺 河童 (角川文庫)

京極夏彦著「今昔百鬼拾遺 河童」を読みました。

「今昔百鬼拾遺 鬼」でも書きましたが、この本も再読。

「~ 鬼」で事件を解決した呉美由紀ちゃんと中禅寺敦子さんが

今回も活躍します。

 

みなさんは河童と聞いてどんなイメージの生き物を思い浮かべますか?

体の色は?

体毛は? 毛むくじゃら? つるっとしている?

お皿と甲羅はある?

イラストを検索すると ↓

f:id:moricchan24:20200504122902p:plain

 (無料イラストより)

 

こういうイメージの絵が多いです。

色は緑。体毛はなさそう。

頭のてっぺんにお皿(と言われるもの)があり、背中に甲羅が

ついてる。

 

私もこんなイメージを持っています。雑誌やテレビで見た

キャラクターのイメージが強いのでしょう。

このイメージとは別に、私は「黄桜」というお酒のCMで見た

河童も思い出しました。

この河童は(イラストはここに載せられないのですが、

黄桜ギャラリーで見ることができます)

ほとんど人間です。

頭のお皿の部分は髪の毛がハゲて、円形脱毛な感じです。

背中の甲羅の部分はきれいな模様を入れ墨している感じ。

色も男は茶色で女は色白。

体毛もなくすべすべな感じ。

 

この世のものでないモノのイメージは、こうやっていったん

絵になってしまうとなぜか固定されてしまうのですね~

青森、岩手あたりに「メドチ」「メドツ」と呼ばれる河童が

伝わっています。

その概要は

顔は猿に似ており、体の色は黒い。一見すると10歳ほどの

子どものようにも見えるが、時おり少女の姿となって

人間を誘惑し、水の中へ誘い込んで溺れさせようとする。

    (ウイキペディアより)

私の持っている河童のイメージとは全然違う。

佐賀、宮崎など九州地方では「ひょうすえ」「ひょうすべ」

「ひょうすんぼ」と呼ばれる河童がいて、

鳴き声が「ヒョーヒョー」。

大変毛深く禿げ頭。

   (ウイキペディアより)

 

百鬼夜行シリーズの妖怪は、『画図百鬼夜行』(鳥山石燕著)の

絵を引いていて、それに描かれる河童は

体は蛙に近く、体毛はないように見える。

髪の毛がふさふさで頭頂に小さい禿げがある。

指の間に水かきがある。

顔はイタチに似てるかな。

これまた全然違うイメージ。

 

河童が池や川の近くに生息するイメージは共通しているでしょう。

千葉県を流れる夷隅川に次々と奇妙な水死体が浮かぶ。

遺体はすべてお尻の部分が丸出しになって発見されたという。

というわけで(?)、各章の書き出しが変に(笑)統一されています。

  1. 「何て品のないお話なのー」
  2. 「品性に欠ける話ですねえ」
  3. 「下品なお話ねー」
  4. 「品がない話をするなッー」
  5. 「下品な話ですか?」
  6. 「品のない話ですいませんね」

お話自体は、真面目なミステリー。

水の神様 水神を守るとされる河童は、お供え物のきゅうりが

好物だと言われている。

自分の名前がついたかっぱ巻き、河童は好きなのかしら?