もりっちゃんのゆるブログ

楽しく、でも真面目に。 そんなブログを書いています。

O・ヘンリ短編集

昨日から強風で肌寒くなりました。

今まで初夏のような陽気だったので、

4月本来の気温と聞いても体にこたえます(^^ゞ

今日は予定していたハイキングをやめ、家にいます。

 

下の写真は「O・ヘンリ短編集」(一)~(三)

新潮文庫版)。

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(二)と(三)は昭和50年代に発行された、

文字もびっくりするほど小さく、紙も黄ばんだ

古い本です。

でもずっと大事に持っている宝物の本です。

 

高校に入学して初めてできた友だち、Bちゃん。

Bちゃんとは1年、2年と同じクラスで、同じ

クラブにも入って、本当に仲良くしました。

Bちゃんは、美人さんですらっとしたモデルのような

体形で、頭がよく、足も速くてスポーツ万能、

ものすごく読書家で性格も優しい・・・

と「こんな人が世の中にいるのか」というような

私にとって憧れの女性でした。

そのBちゃんが私の誕生日プレゼントにくれたのが

上の「O・ヘンリ短編集」だったのです。

 

O・ヘンリは「賢者の贈り物」や「最後の一葉」などで

知られている作家。

英語の教科書なんかにもよく使われました。

「私が今まで読んだ本で一番好きな本」と

Bちゃんは言ったのでした。

 

高校卒業後Bちゃんは難関大学に合格し、

会うことはなくなりましたが

勉強とテニスをがんばっていました。

年賀状のやりとりを続け、大学卒業後は一流企業に

就職しいわゆるOL生活を楽しんでいました。

社会人になってしばらくしてから、ある日ばったり

Bちゃんと町で会いました。

懐かしいと2人でお茶をしながら、昼のひと時

おしゃべりに花が咲きました。

 

私が結婚して実家を離れてからもしばらく年賀状の

やりとりは続きましたが、ある年ぱたっと

Bちゃんから年賀状が来なくなりました。

結婚して引っ越ししたかな?と思いながら、ご実家へ

年賀状を送り続けて、何年か経った頃、

Bちゃんのお母さまからハガキが届いたのでした。

 

それは、Bちゃんがもうだいぶ前に事故で

亡くなっていたという知らせでした。

娘の死を受け入れられず、今まで連絡できなかったことを

詫びておられるお母さま、

どれほど無念で悲しい思いでおられただろうと

胸が痛みました。

 

Bちゃんからもらった「O・ヘンリ短編集」を

見るたび、私は彼女に恥じない生き方をしているだろうか

と思います。

新潮文庫のこの短編集は今はもうデザインが変わっていて、

(一)を買って3巻揃えようと思いながらなかなか

見つかりませんでした。

久しぶりにBOOK OFFへ行って同じデザインの

(一)を見つけたのでゲットしてきました。

(一)は平成5年版で文字も少し大きくなっています。

 

私がこの短編集で一番好きな話は

「二十年後」です。

いいお話です💛