もりっちゃんのゆるブログ

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「俺たちの国芳・わたしの国貞」へ


先週、神戸市立博物館へ「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」を見に行きました。
歌川国芳と歌川国貞は江戸後期の浮世絵人気絵師です。
2011年の4月〜6月にかけて大阪市立美術館で開催された「歌川国芳展」へ行ったのを機に、
すっかり国芳にはまってしまった私であります。(もう5年も経つのか・・・とほほ)

多くのお気に入り作品がありますが、一番は「其まゝ地口猫飼好五十三疋」。

東海道五十三次の宿場名の地口(じぐち…語呂合わせ)を猫の姿で表現しています。
スタートは「日本橋」。猫がかつお節を二本くすねている様子で「二本ぶし」。
斜め下の「程ヶ谷」はかゆくてのどを掻いている「のどかい」。
「大磯」では巨大なタコをくわえて「おもいぞ」。
こんな調子でゴールの「京」までを描いています。
国芳はとても猫好きで美人画にも猫がよく登場します。
猫への細かな観察と深い愛情が感じられて、あたたかい気持ちになるのです(*^-^*)

こんな絵が浮世絵??と思われるかもしれないが、
江戸時代、天保の改革で役者絵や遊女・芸者風俗の絵が禁止され、浮世絵界は大打撃。
動物や魚を擬人化してユーモアとウイットに富んだ作品を生み出した経緯がある。

もうひとつ。


「金魚づくし ぼんぼん」

「ぼんぼん」はお盆の時期に江戸の女の子たちが手をつないで歌を唄いながら
町中を歩いた遊び。
人間の女の子たちはうちわを持って歩くが、金魚たちはすくい網を持っている。
小さいおたまじゃくしの手を引いて遊んであげている様がかわいらしい。
これも戯画のひとつ。


さて、今回の「国芳&国貞展」は共に初代歌川豊国の門下で同時期に活躍した絵師として、
主に武者絵、役者絵、美人画を展示してありました。(上の猫の絵は今回はなかった)
が、全作品カメラ撮影OK(フラッシュは不可)だったので、そんなに混んではいなかったのに
皆、作品ごとに立ち止まり写真を撮るので、進むのが遅くすっかりくたびれてしまいました。
私はガラケーのカメラしかなかったので、撮影はせず図録を買うことにしました。
「パシャパシャ」とシャッター音がうるさいし、
ぬっとカメラを割り込まれるので、観賞を中断される感じ・・・
ちょっと残念でした。

お土産も気に入ったものがなく、しくしく。
帰り記念撮影用パネルを撮りました。