話はそう簡単じゃない。
カッコウは托卵する鳥で知られている。
カッコウだけでなく、ホトトギスの仲間は
托卵するものが多い。
ホトトギスはウグイス、
ツツドリはセンダイムシクイ、
ジュウイチはオオルリ、コルリ、
そしてカッコウはモズ、オオヨシキリ、ノビタキ、
アオジなどに托卵する。
自分では巣を作らず、他の鳥の巣に卵を産み付け
育ててもらう。
育ててもらうために、一番先に孵化し親鳥の運んでくる餌を
ひとり占めし、そのために後で孵化してくる本来のひなを
巣から落としたりして、自分を守る。
親鳥は自分より大きいカッコウを自分の子どもだと思って、
一生懸命育てる。
生みの親と育ての親の話かな、
と想像しながら読み始めるが、そこは東野圭吾。
まだまだ先がある。
卵を托される。
託されたものは卵だけ?
卵から孵ったカッコウはどうなる?
さて、私が一番好きな東野圭吾作品は「秘密」。
初めて読んだ衝撃は忘れられない。